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手作りバニラアイスクリーム【前編】 ~ アイスを作る前に [甘いもの]

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アイスクリームを上手に作るコツは、空気をうまく含ませて、水分を結晶化させないこと。なめらかで口解けの良いアイスクリームが作ることができれば、売っているアイスは食べられなくなります。手作りアイスの良いところは、何といっても素朴な味わいです。

この記事、”【前編】 ~ アイスを作る前に” ではアイスクリームの作り方じゃないので、興味のない方は飛ばして、【後編】、【lello アイスクリームメーカー編】を見てください。 
手作りバニラアイスクリームの記事 
・手作りバニラアイスクリーム【後編】 ~ コンプレッサー内蔵アイスクリームメーカーで
・手作りバニラアイスクリーム【lello アイスクリームメーカー編】 ~ 使い方と注意点

上手に作るコツの、「空気をうまく含ませて、水分を結晶化させない」は、機械を使わないとなかなか上手くいきません。ホイッパーで手動でも作れますが、じゃりじゃりしたアイスになってしまい、上手く作れるようになるまでに、何年もかかると思います。
ホイッパー手動と、冷凍庫に入れて作るアイスクリームメーカーでも、何回も作ってきましたが、どうしても出来上がる過程で水分が結晶化し、じゃりじゃりしてました。

思い切ってコンプレッサー内蔵のアイスクリームメーカーを購入し、満足いくなめらかなアイスクリームが作れるようになりました。
外国製品で保障は万全じゃないし、取扱説明書(英文)も詳しいのが付いてないので、気軽には購入できません。日本製で探すと、業務用で50万とかして、とても家庭で使えるものではありません。




説明書不足を補えればと思いますので、機械の使い方も兼ねて、なめらかなバニラアイスの作り方を紹介いたします。


 <必要な道具>Tips1
  1. アイスクリームメーカー(アイスクリーマー)
  2. ハンドミキサー
  3. 温度計
  4. ボール(大きいのが3個)
  5. シノワ(濾すための目の細かいざる)
  6. 木ベラ
  7. 消毒液(消毒用アルコール)
手動で作るなら必要なのは、3~8とホイッパー。温度計は必ず用意してください。温度を測ってやらないと玉子が煮えてしまったり、殺菌が不十分でお腹をこわしたりします。

シノワ、ざるは目の細かいのを用意する。煮えて固まった玉子とバニラ棒のカスを取り除くのに使います。なめらかなアイスにするために、液を濾すのに使います。

玉子液(アングレーズソース)を炊くときは、木ベラを使います。お菓子作りにはステンレス製ではなく、木ベラでないと高温になって危険です。

消毒液はぜひとも用意して欲しい。特に夏場は道具や作業場、自分の手も消毒して作らないと、牛乳と玉子に完全に火を通さず作るものですから、お腹をこわします。Tips2
夏休みに子供が楽しくアイスクリームを作る...。いいことですがちょっと恐い。気軽に作るなら、その日に食べきれる量にしましょう。

なんだか難しい話ばかりで、もうアイスクリームなんて作りたくないと思われるかも。でも、なめらかで口解けの良い手作りアイスは、売っているもの以上の感動があります。甘さ加減も自由自在に操れます。

もうひとつ、売っているアイスクリームには例外なく ”安定剤” が使われています。どんなに美味しいアイスクリームだって、甘さ控えめだろうが、濃厚でクリーミーだろうが、”安定剤” は入っています。
安定剤を使うと水分が結晶化しにくく、口解けがなめらかになります。
”転化糖” を入れても、なめらかなアイスが比較的簡単に作れます。じゃりじゃりしないアイスが作れる。転化糖なら安価で簡単に入手できます。 cuoca さんでも売ってる。
”トレハロース” なんてのも。一度、お店で売ってるアイスクリームの原材料表示を見てみてください。 ”○○○” のいずれかが必ず入っています。ハーゲンダッツもです。

手動や電池式で冷凍庫に入れて作るアイスクリームメーカーで作るなら、砂糖を減量して転化糖を添加して作れば、なめらかなアイスクリームができます。
しかし、安定剤を使わずに砂糖や蜂蜜など、自然のものだけで作ったアイスクリームを、ずっとずっとずっと食べ続けていると、いくらおいしいハーゲンダッツだって、舌が違和感のある甘さを感知します。もう食べられません。バニラのアイスクリームしか作ったことがなくて、バニラばかり食べてるから余計に感じます。ハーゲンダッツだけじゃなくて、販売されてるアイスクリームは全てです。

レストランなんかで出てくるアイスクリームなら、安定剤は使わないと思います。ただし、その日の使い切りのはず。アイスクリームは日持ちがしないのです。
安定剤を使うと長持ちして、保管状態が良ければずっとなめらかさを保ちます。
スーパーで売っているアイスクリームはなんと、賞味期限がありません。もちろん賞味期限がなくたって、解けたら一気に細菌が増殖していきます。

売っているアイスクリームは買わないで、、おいしいアイスクリームを手作りしましょう。
注意するのは衛生面と温度、そして卵黄の泡立ての仕方だけです。



【後編】ではアイスクリームメーカーを使って、バニラアイスの作り方、【lello アイスクリームメーカー編】ではアイスクリームメーカーの、説明書では不足している情報をお伝えします。



Tips1
滑らかなアイスクリームを作るうえで、一番大事なアイスクリームメーカー、本格的なものならコンプレッサーを内蔵したもの。残念ながら日本製品でコンプレッサー内蔵の家庭用のはありません。電池式で冷凍庫に入れて作るものなら、ナショナル、貝印、デロンギなどの製品が安価で売っています。
以前、日本で保障が受けられる、デロンギのコンプレッサー内蔵がありましたが、今はもう作られてないよう。欲しければ個人輸入かショップに代行してもらわないと買えなくて、高価だし不安だしで、なかなか購入に踏み切れないと思います。

lello 製以外にもコンプレッサー内蔵のアイスクリーマーがあります。下の記事で紹介しています。

・コンプレッサー内蔵のアイスクリームメーカー

電池式で冷凍庫で作るものなら安価で手軽です。卵黄の泡立てをしっかりやれば、手動で作るよりは滑らかなものができます。

・お手軽アイスクリームメーカー

ハンドミキサーもハイパワーなものなら、泡立てが速くできます。騒音がかなりうるさいですが、ストレス無く高速に泡立てができます。

・ハイパワーなハンドミキサー ~ お菓子作りの必需品

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Tips2
ちなみにアイスクリームを自分以外の人に食べさせ、お金をもらうような場合、「販売」するには、衛生基準がかなり厳しく決められています。他の食品よりも厳しいのだとか。

どうしてかは、冷凍してアイスクリームになっても、細菌は死なないからです。アイスクリームは解凍、解けたところを食べるので、菌を増やしながら食べているわけです。

法律、「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令」では、アイスクリームの殺菌方法を

「68℃で30分間加熱殺菌するか、またはこれと同等以上の殺菌効果を有する処理方法をとらなければならない」

と、決められています。これは法律です。
家庭で作って自分で食べるなら無視していいでしょう。
牛乳、生クリームと玉子、いずれも鮮度の高い食品で、十分に注意して作らないといけません。
牛乳と玉子でも細菌が居るのに、それ以外の菌を混入させてはいけません。消毒液は必要なものです。

もし、アイスクリームを作って人に食べさせ、お金をもらう場合は、保健所への届出が必要です。衛生基準はもちろん厳しいです。

アルコール消毒液の紹介記事

・生食やお菓子作りには消毒液が要る?

牛乳はぜひ、低温殺菌牛乳を使ってください。牛乳の種類は低温殺菌と高温殺菌、超高温瞬間殺菌、超高温滅菌があります。
日本の牛乳のほとんどは超高温瞬間殺菌法(UHT)で作られたもので、120~130度で1~2秒の加熱がしてあります。高温ですから細菌は死んでいるでしょう。
しかし、充填する容器に菌が居たのではどうにもなりません。そこで超高温滅菌法で作られるLL(ロングライフ)牛乳もあるわけです。無菌状態の牛乳を無菌充填されたものです。だけど牛乳は74度で瞬間加熱をすると加熱臭が発生し始めるそうです。

泥や土が付いたものをいつも食べてれば健康です。野菜のことですが、細菌が全く居ない食品を食べる意味があるのでしょうか。
好きなサイト、てまえ、板前、男前で以前牛乳の話題が投稿されていました。

美味しい牛乳


牛乳を沸騰させるとどんな影響が出るのか解説されたサイトページ。加熱するとできる ”膜” =「ラムスデン現象」 のお話も必見です。

・沸かし過ぎた牛乳

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<他のサイトの手作りアイスクリームレシピ>
美味しい!楽しい!手作りアイスクリーム
卵は全卵を使用して加熱しないで作られている。アイスクリームメーカーは使わず、全て手動なので、特別な道具は必要なし。
源さんの色々手作り アイスクリーム
牛乳は使わず、生クリームと卵で作らている。卵は全卵使用。卵白、卵黄を別立て、生クリームをホイップして3つを混ぜるだけの、シンプルなレシピ。シンプルなだけに技術が要る?
基本のバニラアイス
cuocaさんのレシピ-「甘くて、コクがあって、一度は作って欲しいリッチなバニラアイスです!」。アイスクリームメーカーを使っての作り方。転化糖使用。「温度計」でアイスの濃度を決める!のページで、加熱する温度83度は、最高のとろみのポイントと解説されている。
冷た~くクリーミーな【手作りアイスクリーム】
卵と牛乳は使わず、生クリームと練乳だけで作られている。アイスクリームメーカーは使わず手動。
本格バニラアイスクリーム
料理研究家、土屋敦さんのレシピ。アングレーズソースを作り、アイスクリームメーカーで冷やし固める、基本的で本格的なバニラアイスクリーム。
アイスクリームの作り方 バニラアイスクリーム
日本アイスクリーム協会のバニラアイスのレシピ。全て手動で作るアイスクリーム。冷凍庫に入れて固めず、氷水にあてて冷やし固めるという、頑張れば頑張っただけ美味しくなるアイス。
手作りアイスクリームのコツ
インスタントコーヒーを入れたモカアイスのレシピですが、コーヒーを入れなければバニラ。ゼラチンを使って、冷やすとき固まりやすくされている。アイスクリームメーカーは使わず、スプーンで混ぜながら、冷凍庫で冷やし固める手法。卵黄は煮過ぎてもいけない、煮方が足りないのもいけない、ということです。ここが一番目の大切なポイントといえます。煮過ぎると「口当たりが悪い」、煮方が足りないと「シャーベットのようなアイスクリームになる」と、解説されていて、私もその考えに同感。
手作りアイスクリームには妥協も必要
ナショナル・アイスクリーマーで作られている、アイスクリームのレシピサイト。「市販のアイスほどクリーミーではない」と書かれてますけど、手作りが一番美味しいと思います。私も以前、ナショナルのアイスクリーマーを使ってました。ナショナルのアイスクリームメーカーで作るなら、写真も多く掲載されており、分かりやすい。
生クリームのアイス - ラーム・アイス
牛乳は使わず、生クリームだけで作るアイスクリームでドイツのラームアイス言われるもの。玉子は卵白も使う。卵黄に砂糖をすり混ぜ、卵白は泡立ててメレンゲにし、生クリームも泡立て混ぜ込んだら、冷凍庫で固めるだけ。アイスクリームメーカーは要らない。撹拌しながら固めない、単純凍結の製法。

他に卵を使わないアイスクリームとか、もっと気軽に簡単なレシピもたくさんですが、やはりアングレーズソースで作るバニラアイスが好き。


アイスクリームを作るうえでの基礎知識に詳しい本。
アイスのレシピもたくさんのっています。見ただけでゾクゾクするようなアイス、ソルベ、ジェラートばかりですが、私はバニラしか作ったことありません。
アイスクリームの構造など、じゃりじゃりする原因は何なのかとか、衛生面などで注意すべきことがわかる本です。

素材を愉しむアイスクリームレシピ―フレンチ、イタリアン、パティスリー、それぞれの方法

素材を愉しむアイスクリームレシピ―フレンチ、イタリアン、パティスリー、それぞれの方法

  • 作者: 小峰 敏宏
  • 出版社/メーカー: 柴田書店
  • 発売日: 2005/07/01
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

参照した本。牛乳、卵だけでなく、食品を科学的、理論的に理解することができます。ふだん何気なくやっていることの理由が分かります。

調理と理論 学生版

調理と理論 学生版

  • 作者: 山崎 清子
  • 出版社/メーカー: 同文書院
  • 発売日: 2003/05
  • メディア: 単行本


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