ブリ大根② ~ 味付けは塩だけ [ブリ]
大人のブリ大根を作ります。20歳以上でお酒が飲める人しか食べられません。
脂がのったブリはたまらないおいしさ。そんなブリを最上の食べ方で食べてあげたい。
砂糖やしょうゆは使わず、生姜、ねぎなど臭み消しも使わない。ブリの旨みを引き立てるだけの、ひとつまみの塩だけで煮る。
大人のブリ大根なので、酒をおしまず大量に使う。もちろん純米酒。
出来上がったブリ大根は、砂糖を加えてないのに、米の甘さが染み渡っている。
ブリと酒の旨みを吸い込んだ大根。こんな大根食べたことないって、きっと驚かされる。大根でありながら大根でない。
<材料>
この写真見て分かりますか? 買ってきた翌日のブリだって。
ここ見たら分かる。
血合いが黒く変色しています。ブリは鮮度落ちが早く、スーパーで買って来たらその日のうちに調理しないとこうなります。
ブリの脂も酸化していくし、血合いもこうやってすぐに色が変わってしまうのです。ブリの切り身を買う時はまず血合いを見てください。
でも、この大人のブリ大根は大丈夫。大量の酒で煮るのでまったく生臭くありません。見切り品を買ってきたって構いません。ブリって高いですから。
<下ごしらえ>
水の量は昆布が浸るくらい。2cmもあればOK。
できたら半日以上浸けておく。写真は3時間くらい浸けといたもの。
大根。後ろの皮はもちろん捨てずに、切干大根に変身です。
大根の厚さは5cm以上。面取りして隠し包丁を入れます。十字に刺して味が染み込みやすくする。両面です。
鍋に水と生米ひとつまみを入れて、大根を水から下茹でします。この厚さですから4、50分。
ブリと煮るとき「沸騰させない」ので、ここでやわらかくしておかないと、硬くて食べられません。
大根は水から煮ます。お湯から煮ると回りだけ煮えて身がくずれ、中には火が通らず生のままになるからです。火は中火くらいでかまいません。厚さを考えると、弱火でじっくりでもいいかも。
下茹でしたら水(氷水)に漬けて完全に冷やし、ざるに上げて水気を切ります。
茹でた大根は完全に冷やしてやると、次煮るときに味が染み込みやすくなります。冷ますだけじゃなくて水気もしっかり切り、乾かします。なぜ?
切干大根を水に漬けるとどうなりますか?
思い切り水を吸います。半端な吸い方じゃないですよ。
ブリを酒に漬ける。
後で酒で煮るので、この酒は臭み抜きというより、血を浮かして取り除くためです。しばらく置いとくとドリップが出てきます。
ペーパーできれいに拭き取ります。ブリは身がやわらかく割れやすいので、優しく持って、優しく包んで拭くこと。
よくお湯で霜降りされますが、私はめったに霜降りしない。身が割れたりくずれたりするからです。
これでやっと準備完了。
<作り方>
1.煮る用の酒を煮切る。
煮汁になる酒を鍋に入れて沸かします。煮切っておかないと、食べる時にむせ込みます。
でも、20歳未満禁止のブリ大根だから、少しアルコール分を残しておきます。フツフツしたくらいで火を止める。
注意! ほんとにこれ作るなら、完全に沸騰させてくださいね。酒飲みじゃなきゃ、食えませんよ。
2.煮切った酒を手で触れるくらいまで冷まして、昆布の入った鍋に入れる。
完全に冷まさなくていいですが、昆布に熱々をかけたくない。
3.大根を煮る。弱火。
まず大根に昆布の旨みを吸わせます。昆布は沸騰させちゃダメですが、もう既に昆布出汁は水の中にあります。
沸く前に昆布を取り出します。昆布出汁と大根からアクが出てきます。きれいにすくい取る。
アク取りはこの時だけ。
この後は、アクを出さないように煮ます。
4.煮汁を落ち着かせてブリを入れる。
煮汁を冷ますまではしなくていいですが、落ち着かせないとブリを入れたとき、身がくずれる恐れがあります。手で持ってそろーっと入れます。
5.弱火で煮る。塩をひとつまみする。
6.鍋肌がフツフツしそうになったら火を止める。
7. 5.6.を気の済むまで繰り返す。
絶対に沸騰させない、沸かさない。
沸かすとアクが出て、ブリの旨みを全ていただくことができません。
1日後。
2日後。
ブリの脂が浮いています。
煮汁を濾します。ブリと大根はお皿に盛っておきます。
火をつけたり消したりを繰り返すとカスが出てきます。
ブリのものすごい脂。
煮汁を少しかけて完成。
ブリの旨みと、酒の甘さを存分に味わえると思います。日本酒ってこんなに甘かったんだってね。
大根の味は...
もう一度、注意! 酒を完全に煮切らず作ると、沸騰させずに煮るので、大根がアルコールを吸い込んだまま残ります。
パスタのソース作りで、トマトにワインかけるのと同じです。
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脂がのったブリはたまらないおいしさ。そんなブリを最上の食べ方で食べてあげたい。
砂糖やしょうゆは使わず、生姜、ねぎなど臭み消しも使わない。ブリの旨みを引き立てるだけの、ひとつまみの塩だけで煮る。
大人のブリ大根なので、酒をおしまず大量に使う。もちろん純米酒。
出来上がったブリ大根は、砂糖を加えてないのに、米の甘さが染み渡っている。
ブリと酒の旨みを吸い込んだ大根。こんな大根食べたことないって、きっと驚かされる。大根でありながら大根でない。
<材料>
- ブリお腹側
- 大根
- 昆布
- 純米酒・・・たくさん
- 塩・・・ひとつまみ
- 生米・・・ひとつまみ
- 水
この写真見て分かりますか? 買ってきた翌日のブリだって。
ここ見たら分かる。
血合いが黒く変色しています。ブリは鮮度落ちが早く、スーパーで買って来たらその日のうちに調理しないとこうなります。
ブリの脂も酸化していくし、血合いもこうやってすぐに色が変わってしまうのです。ブリの切り身を買う時はまず血合いを見てください。
でも、この大人のブリ大根は大丈夫。大量の酒で煮るのでまったく生臭くありません。見切り品を買ってきたって構いません。ブリって高いですから。
<下ごしらえ>
- 鍋に水を注いで昆布を浸す。
- 大根の皮を剥いて、生米を入れた水で下茹でする。
- ブリの切り身を酒に漬ける。
水の量は昆布が浸るくらい。2cmもあればOK。
できたら半日以上浸けておく。写真は3時間くらい浸けといたもの。
大根。後ろの皮はもちろん捨てずに、切干大根に変身です。
大根の厚さは5cm以上。面取りして隠し包丁を入れます。十字に刺して味が染み込みやすくする。両面です。
鍋に水と生米ひとつまみを入れて、大根を水から下茹でします。この厚さですから4、50分。
ブリと煮るとき「沸騰させない」ので、ここでやわらかくしておかないと、硬くて食べられません。
大根は水から煮ます。お湯から煮ると回りだけ煮えて身がくずれ、中には火が通らず生のままになるからです。火は中火くらいでかまいません。厚さを考えると、弱火でじっくりでもいいかも。
下茹でしたら水(氷水)に漬けて完全に冷やし、ざるに上げて水気を切ります。
茹でた大根は完全に冷やしてやると、次煮るときに味が染み込みやすくなります。冷ますだけじゃなくて水気もしっかり切り、乾かします。なぜ?
切干大根を水に漬けるとどうなりますか?
思い切り水を吸います。半端な吸い方じゃないですよ。
ブリを酒に漬ける。
後で酒で煮るので、この酒は臭み抜きというより、血を浮かして取り除くためです。しばらく置いとくとドリップが出てきます。
ペーパーできれいに拭き取ります。ブリは身がやわらかく割れやすいので、優しく持って、優しく包んで拭くこと。
よくお湯で霜降りされますが、私はめったに霜降りしない。身が割れたりくずれたりするからです。
これでやっと準備完了。
<作り方>
1.煮る用の酒を煮切る。
煮汁になる酒を鍋に入れて沸かします。煮切っておかないと、食べる時にむせ込みます。
でも、20歳未満禁止のブリ大根だから、少しアルコール分を残しておきます。フツフツしたくらいで火を止める。
注意! ほんとにこれ作るなら、完全に沸騰させてくださいね。酒飲みじゃなきゃ、食えませんよ。
2.煮切った酒を手で触れるくらいまで冷まして、昆布の入った鍋に入れる。
完全に冷まさなくていいですが、昆布に熱々をかけたくない。
3.大根を煮る。弱火。
まず大根に昆布の旨みを吸わせます。昆布は沸騰させちゃダメですが、もう既に昆布出汁は水の中にあります。
沸く前に昆布を取り出します。昆布出汁と大根からアクが出てきます。きれいにすくい取る。
アク取りはこの時だけ。
この後は、アクを出さないように煮ます。
4.煮汁を落ち着かせてブリを入れる。
煮汁を冷ますまではしなくていいですが、落ち着かせないとブリを入れたとき、身がくずれる恐れがあります。手で持ってそろーっと入れます。
5.弱火で煮る。塩をひとつまみする。
6.鍋肌がフツフツしそうになったら火を止める。
7. 5.6.を気の済むまで繰り返す。
絶対に沸騰させない、沸かさない。
沸かすとアクが出て、ブリの旨みを全ていただくことができません。
1日後。
2日後。
ブリの脂が浮いています。
煮汁を濾します。ブリと大根はお皿に盛っておきます。
火をつけたり消したりを繰り返すとカスが出てきます。
ブリのものすごい脂。
煮汁を少しかけて完成。
ブリの旨みと、酒の甘さを存分に味わえると思います。日本酒ってこんなに甘かったんだってね。
大根の味は...
もう一度、注意! 酒を完全に煮切らず作ると、沸騰させずに煮るので、大根がアルコールを吸い込んだまま残ります。
パスタのソース作りで、トマトにワインかけるのと同じです。
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