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ローストチキン ~ オーブン無くても焼ける [鶏肉]

ローストチキンを鍋で焼きます。鶏の丸のままだってダッチオーブンがあればオーブンが無くても焼けます。

作り方は原田慎次さんの本、「ストウブで、わが家は週末レストラン」を参考にしました。
ストウブなら鶏の丸焼きもおいしく作れるはずが...

12月末は仕事が忙しくて夜遅くなり、どうしても料理が手抜きになってしまう。
原田さんのレシピでは、鍋にラードを入れて、鶏を油をかけながら表面をこんがり焼いています。
これをせずにただ表裏、横と焼き付けただけなので、パリパリに焼けるはずのおいしい皮が破けてしまった。
焼き付けるにも全面をしっかり焼かずに、適当に焼いただけ。 これでは ”ストウブ” でも蒸し煮鶏になってしまいました。

でも、鶏は丸ごと焼いたらおいしいです。骨の周りのお肉は格別です。

  <材料>
  • ・・・1羽(約1kg)Tips1
  • 玉ねぎ・・・中1/2個
  • にんじん・・・1/3本
  • セロリ・・・茎1/3本、葉少し
  • ローズマリー(生)・・・1枝
  • じゃがいも・・・3個
  • 塩、コショウ・・・適量
  • オリーブオイル、白ワイン
丸鶏は大きさがいろいろですが、買ってきたのは約1kg。大きいのは一人じゃ食べきれないからですが、1kgの鶏って相当若いです。かわいそう。

ふつう売っているのは3kgくらいです。3kgだと詰め物の量も変わってきます。1kgのサイズで玉ねぎ、にんじん、セロリが上記の量で詰めたらポンポンになります。
詰め物の役割は香り付けで、食べないので量が多少少なくても大丈夫。お腹に入りきらなくて多過ぎたら、鶏肉を焼いて鍋に蓋して蒸し焼きにする時、一緒に放り込むといいです。

  <下ごしらえ>
  • 鶏肉のドリップ、汚れをペーパーで拭き取る。お腹の中もきれいに拭いて、室温に戻す。
  • 玉ねぎ、にんじん、セロリをみじん切りにする。
  • 生のローズマリーは軽く水で洗ってから、水気を切る。
  • じゃがいもの芽を取り、皮ごと1cm~1.5cmの厚さに切り、水にさらして表面のでん粉質を取って水気を拭く。
  • 鶏肉の皮にフォークで穴をあけて、塩、コショウをして手でよくすり込み、2、30分置く。
  • 鶏肉から出たドリップをきれいに拭き取り、白ワインを全体に振りかけ、さらに10分くらい置く。
ローズマリーは乾燥でも構いません。乾燥を使う場合は、鶏のお腹の中に詰めるのじゃなくて、表面に塩、コショウと一緒にすり込んだ方がより香りが付きます。ローズマリーの役割は香り付けと、鶏の臭み消しです。

塩とコショウの量が決め手になります。丸のままの鶏で肉が厚いので、強めにしないと中まで味が付きません。
塩とコショウは鶏のお腹の中にもよくすり込みます。
焼きあがった後、もし塩が薄かったら、岩塩なんかを卸して付けながら食べたらいいと思います。レモンの果汁を搾って食べてもおいしいです。

白ワインは新鮮な丸鶏なら必要ありません。スーパーで売っているのは違いますので、お酒の力を借りて臭み取りと風味付けをします。ワインが無ければ日本酒でもOK。



玉ねぎ、にんじん、セロリはミルポワ野菜で、香りの野菜です。粗くみじん切りにしてお腹の中に詰めて、鶏に香りを付けます。
野菜を切らないで丸ごとダッチオーブンに放り込んで、鶏肉と一緒に焼く方法もあります。それでも香りは付きます。その場合はセロリは包丁などでたたきつぶしてから入れた方がいいです。




















手羽先は焼く時じゃまになりますので、折り込みます。この作業はオーブンだけで焼くなら不要です。











お腹の中に玉ねぎ、にんじん、セロリ、ローズマリーを詰める。





詰めたら閉じて、両足を組みます。




詰め物が出てしまわないよう、たこ糸で縛ります。
ふつうは足だけ縛りますが、焼いているとき詰め物が出てしまわないよう、お尻の方もぐるりと回して縛ってしまいます。
この作業もオーブンだけで焼くなら不要です。





塩、コショウを強めにして手でよくすり込む。そのまま置て30分くらいしたら、出たドリップを拭き取る。


白ワインを少量全体に振りかけて、またしばらく置いておく。




鍋を熱々に熱します。熱したらオリーブオイルを入れる。この鍋はストウブの29cmのオーバル型です。

鶏肉を入れて各面を焼き付けます。


ここで手抜きをしました。オリーブオイルと鶏肉から出た脂を、全体に回しかけるようにして表面を、油で焼きます。そうすれば、こんがりと焼くことができます。







鶏の表面が焼けたらじゃがいもを入れます。
鍋の蓋をして、「弱火」で50分くらい焼く。
火は弱火です。




大失敗! 一番旨い皮が破けて無茶苦茶...オーブンで焼けばよかった! 泣き。



この後、焼けた丸鶏を20分くらい休ませます。

詰め物はお腹から出したら、鍋の肉汁の中へ入れて弱火で炒めます。香りが立ってきたら、白ワインをたっぷり入れて鍋底の焦げや焼けカスを木ベラでこそげ取ります。その焦げやカスは旨み。
白ワインを煮詰めてソースを作ります。煮詰めているうちとろみが出てきて、白く濁ってきます。油と水分が乳化している状態。
ワインはアルコールを飛ばして、よーく煮詰めないと酸味が残って、おいしくするはずのソースが、酸っぱくておいしくないです。味見をして塩コショウで味を調える。ただ、焼けた丸鶏だけでも十分おいしく食べられます。あまり味を濃くしてはいけません。

お皿にじゃがいも並べて、丸鶏を包丁でカットして盛りつけたら完成です。
包丁は短めの骨スキがあれば便利です。レストランなんかではボーニングナイフ、カービングナイフなんてかっこいいのでカットしてくれます。
家庭じゃそんなの無いので、短いぺティナイフで十分。ただ、骨に沿って切るため刃こぼれしないように注意!


表面の焼き方が大失敗。
こういうご馳走は疲れている時に作るものじゃないですね。



ローストチキンは焼きたてじゃなくて、肉内部の肉汁が落ち着くのを待ってから食べた方がおいしいです。食べ切れないで翌日残ったローストチキンを食べたら、前日よりもおいしかったなんてこともあるくらいです。
温め直さなくてもおいしく食べられます。決して電子レンジでチン! はしないようにしましょう。温めるならオーブントースターです。

再加熱するとどうしても肉が硬くなりパサ付きます。むね肉は特にパサパサになる。
うなぎの蒲焼のように、少量のワインや酒を振りかけて温めれば、少しはパサ付きを押さえられます。

残りを別の料理に利用するとしたら、むね肉は手で裂いてほぐしてサラダの具材にするとおいしいです。パサパサになったむね肉には ”油” を足してあげれば、おいしく蘇ります。むね肉もサラダも両方がおいしくなる。ドレッシングの油が肉に染み込みしっとりするためです。
骨に残ったお肉も包丁でそぎ落としたら、サラダやピラフ、リゾットのトッピングにできます。

もも肉などおいしい部位なら、たまには洋風の親子丼なんてどうでしょう。
玉ねぎ、セロリの茎、マッシュルームで出汁はコンソメです。三つ葉の代わりにもちろんセロリの葉。味付けは塩、コショウ。
とろとろ玉子の洋風親子をピラフにかけたら...



最初からオーブンで焼く場合は、鶏に塩コショウしたら、オリーブオイルを塗ります。それをオーブンで焼けばこんがり焼けますよ。


鍋で焼く場合は上からの火がありません。下から加熱しているだけ。ストウブ鍋もダッチオーブンですが、まさかストウブの蓋の上に炭や焼けた石をのせて焼くわけにはいきません。
ローストチキンならダッチオーブンでワイルドに、蓋の上にも炭や石をのせて焼きたいものです。

ダッチオーブンなら 
・ダッチオーブン ~ 魔法の鍋 
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去年のクリスマスもローストチキンをしましたが、同じように失敗しました。オーブンだけで焼きましたが表面がパリッとしなかった。最初は300度くらいの高火力で表面をこんがり焼いてから、火を弱めてじっくり焼かないといけません。それだけの火力があるオーブンを持っていなかった。
庫内が小さいオーブンなら240~250度でも十分でしょうが、よく見ながら焼かないと焦げます。


Tips1
鶏はスーパーでふつうに売っているのはブロイラーです。

ブロイラー飼育 - Wikipedia

ふつうに売っている鶏肉の90%がブロイラー。ブロイラーは「若鶏」と呼ばれます。若鶏の唐揚って、言い換えればブロイラーの唐揚?

ブロイラーでない鶏肉は、地鶏銘柄鶏があります。
「地鶏」の言葉はよく目にします。地鶏にはJAS法の ”定義” があります。

地鶏 - Wikipedia

”定義” ですが、JAS法の規定の強制力は無いそうなので、注意が必要です。消費者自身が理解したうえで購入すること。

銘柄鶏は?
サイドバーにリンクを貼らせてもらっている、「食材事典」のサイトに解説があります。

鶏肉 - 食材事典

地鶏・銘柄鶏のページも参照すると分かりますが、鶏肉の味を左右するのは、飼育のされ方、鶏の種類です。

赤鶏もいますが、これ以上掘り下げても混乱するだけですのでこの辺で。

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丸鶏はスーパーとかではクリスマス時期くらいしか売っていません。丸ごと焼いた鶏はおいしいものです。慌ただしい時に手抜きで作らないで、落ち着いてゆっくりローストチキンを焼くといいです。


高級な銘柄鶏じゃなくても、ブロイラー飼育でない、丁寧に育てられたニワトリが買えるサイトがあります。丸鶏の捌き方も動画で掲載されています。


『絶品鶏肉!田舎鶏の販売』 クリックするとサイトページを開きます

おいしい鶏肉は飼育のされ方が分かるところで購入しましょう。銘柄鶏の名前や地鶏とか国産とか紛らわしい表現をいっぱい並べてあるのは買わないこと。おいしいものに宣伝文句は必要ありません。



参照した本。もちろん原田さんのレシピで私のような失敗はありません!

ストウブで、わが家は週末レストラン―予約がとれないイタリア料理店『カーザ・ヴィニタリア』原田シェフ直伝

ストウブで、わが家は週末レストラン―予約がとれないイタリア料理店『カーザ・ヴィニタリア』原田シェフ直伝

  • 作者: 原田 慎次
  • 出版社/メーカー: 白夜書房
  • 発売日: 2007/12
  • メディア: 大型本

骨スキ包丁。油でべたべたになるため、柄もステンレスで清潔なのがおすすめ。




この骨スキ包丁は片刃です。形状も特殊でぺティナイフの代わりにはなりません。
小型で切れ味が鋭いので、さんまやアジ、鰯や小魚を捌くのにも使えます。身が薄くてやわらかいさんまには特に便利。


安価で便利なナイフなら、




よく製菓材料店で売ってる、パンのクープとかに使うやつです。1000円もしないのにものすごく便利なナイフで、切れ味は鋭く高価な包丁に負けてない。食器洗い機にも入れられます。
丸鶏のカットだって、小型細身を活かして骨に沿ってナイフを入れられます。安価なものだから刃こぼれ気にせず使えます。でも、骨は切れませんよ!

波刃もありますが、波刃はトマトやチーズなど用かな?

ウェンガーのパーリングナイフも有名ですが、ウェンガーのグリップは丸っぽく、ビクトリノックスは細身でくぼみがあり持ちやすい。女性や手が小さければビクトリノックスの方が使いやすいのでは。
刃渡りはウェンガーは8cm。ビクトリノックス果物ナイフは8cmと10cmがあります。
パーリングナイフも果物ナイフ(フルーツナイフ)も用途は同じで、安価で気兼ねなく使えて、切れ味が鋭いです。

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