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梅のコンポート ~ 砂糖でアクを抜く [果物]

梅干を何年かぶりに漬けたら、生の梅がいるうちに、もうひとつ何か作りたくなった。梅は爽快な香りがする。30度を超えるじめじめした梅雨でも、酸っぱくてほのかな甘さのある、梅の香りが癒してくれる。


生の梅はえぐくて、そのままでは甘いものにはならないから、ジャムやコンポートを作るときは、ふつうアク抜きにお湯でゆでこぼす。しかし、梅を加熱すると酸っぱくてほのかな甘さのある爽快な香りを失ってしまう。何か別の方法でアク抜きの仕方はないのだろうか。

砂糖。

梅干だと塩漬けにすることで、結果的にえぐさを取り除いていることになる。コンポートには塩は使えないから、砂糖でアクを抜く。
イチゴでコンポート、ジャムを作る時も、まずイチゴに砂糖をまぶして水分を出す作業をする。イチゴにはえぐさは無いから、アク抜きをしているわけじゃないけれど、出てきた水分の中にはアクの成分も含まれている。
魚だって塩でしめる方法だけじゃなく、砂糖でしめることもできる。


<梅のコンポート ~ 砂糖でアクを抜く>

  <材料>
  • 生梅(南高梅) ・・・ 866g
  • 砂糖(きび砂糖) ・・・ 433g
  • はちみつ(百花蜜) ・・・ 100g
  • 梅酒 ・・・ 200ml
  • 水 ・・・ 800ml
  • 砂糖 ・・・ アク抜き用に適量
  • エチルアルコール ・・・ 消毒液

大粒の南高梅。1kgの梅を買ってきて傷つきと熟し過ぎを撥ねたら866gだった。
梅は煮てから煮汁に漬けたままにしておくと縮むから、できるだけ粒の大きいのを選んでくる。

砂糖、はちみつ、水の分量は勘。梅酒にも甘さはあるため砂糖は梅の半量にした。


砂糖はきび砂糖。白砂糖やグラニュー糖でもいいけれど、何となく気分の問題で、精製されていないブラウンシュガーで作る。きび砂糖は甘さははっきりしない代わりに、優しい甘みを持っていて、はちみつとの相性もいい。

はちみつは百花蜜。梅が主役なので、あまりクセの強いはちみつだと、梅の香りが死んでしまう。レンゲやアカシアだとクセがなくて主張してこないから、どんなものでも合う。
百花蜜はどの花の香りか分からない。混ざり合っている分、強い香りは無いから、梅の香りが引き立つような気がする。


梅酒は飲まず、作ったことがないため、市販の梅酒。
梅酒を使うのは梅の香りを補うため。この梅酒はアルコール14度。14度くらいじゃあ梅の消毒の役割は果たさない。
梅を煮る(加熱する)と香りが抜ける。抜けた香りを足す意味で梅酒を加える。使う梅酒はものによっては着色料、酸味料、香料、甘味料など添加してある。余計な混ぜ物のないものを選んでくる。
「無添加」とうたっていても、着色料は無添加ですけど、酸味料は使っています(そんなこと書かないから、原材料表示を見ると分かる。)というのがあるから注意すること。


  <下ごしらえ>
  • 道具、保存容器、自分の手を消毒する。
  • 生梅の傷が付いたものを取り除く。
  • 梅を水で洗ってゴミを取り除く。
  • 梅の水気をペーパーで丁寧に拭き取る。
  • 梅のヘタを竹串で取る。
  • 梅のなり口にひと粒ずつ砂糖をのせる。
  • 梅全体に砂糖をまぶす。
  • 梅に梅酒を振りかける。
  • 室温で1時間ほど置く。
  • ラップをして冷蔵庫でひと晩寝かせてアクを抜く。
ざるやボール、たらい、保存する容器など使う道具は全て予め消毒しておく。


傷の付いた梅はカビへと発展するため取り除く。しっかり加熱する梅ジャムを作るなら、傷つき梅だけでもできる。


生梅をたらいに入れたら水をためて、優しく揺すってゴミを取り除く。ゴシゴシ擦り洗い、流水を直接かけたり、乱暴に扱わない。梅の実に傷をつけたら大変。
梅を水に浸け置きしたりしない。水で梅のアク抜きをすると香りも抜ける。

梅の水分は布巾を使うと雑菌を拾うため、ペーパーできれいに拭き取る。
梅の水分を拭いたら竹串でヘタを取り除く。


ヘタを取り除いた梅のなり口に分量外の砂糖をひと粒ずつのせる。ここが一番傷みやすいところ。


ひと粒ずつ丁寧に。


分量外の砂糖を梅全体にまぶす。ボールを煽ったりしないで、優しく手で全体に絡める。

梅の甘酸っぱい香りがたまらない!!!


梅に砂糖をまぶすだけでも水分が出てくるけれど、エアコン無しの室温30度以上では不安。梅酒を少し振りかける。
砂糖をまぶしてすぐに冷蔵庫にしまうのでは、砂糖が溶けずなかなか水分が出てこない。

室温で1時間ほど置く。

なり口から水分が出やすいので下にする。


かなり水分が出てきた。
ラップをして冷蔵庫でひと晩置いてアク抜きをする。


<作り方>
1.アク抜きした梅の水分をペーパーで拭き取る。

糖度の高いフルーツのコンポートなら、出てきた水分はそのまま煮汁に使える。生梅の糖度をスーパーで計ってもらったら、なんと3度だった。出た水分(=アク)は酸っぱくて苦いはずなのでふき取って捨てる。

2.砂糖、はちみつ、水、梅酒を鍋に入れて沸かす。

お酒を飲めない人でも、煮汁をサワードリンクとして飲めるようにアルコールは飛ばす。
梅は酸が強いため、ホーローが最適。

3.沸いたら少し冷まして梅を入れる。

熱々に梅を入れると皮が破けるから、粗熱を取ってから入れる。

4.クッキングペーパーで落し蓋をして、弱火で15分煮る。

梅に火を通さないと日持ちがしない。しかし、煮すぎると梅の香りがなくなる。火加減、煮る時間が難しい。

5.火を止めて煮汁に漬けたまま冷ます。

余熱でも梅に火が入る。

梅の爽快な香りが漂う。

6.蓋かラップをして冷蔵庫で4、5日寝かせる。
砂糖とはちみつの甘みは寝かせることで、梅に染み込んでいく。
梅のコンポートはできたてではまだえぐくて食べられない。しかし、できたてが一番良い香りがする。寝かせるほど甘く美味しくなっていくけれど、反対に、香りを失い色もうぐいす色に変化していく。

好きなコンポートは香りが生きていること。どうなるかな?

7.梅のコンポートを保存瓶に移し変える。



シロップは少し飲んでみて、濃すぎたら水や炭酸水で割って飲むと美味しい。
梅の香りが足りないなって思ったら、この時期に漬ける梅干の梅酢を垂らしてやればいい。

じめじめした梅雨時の癒しは梅に限る。今しか出会えない味と香り。


梅のコンポートを食べてみると、甘さが染み込み、ほんのりと酸っぱさと、心地良いえぐみが残っていて美味しかった。砂糖でのアク抜きは成功した。

そのまま食べても美味しいけれど、サラダや和え物、ヨーグルト、ケーキ、お菓子のソースにと使える。梅と相性のいい大葉と合わせると最高である。

でも、梅の香りは失っていた。残念。どうにかして梅の香りでいっぱいのコンポートが作りたい。

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