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牛肉のワイン煮 ~ 時間がおいしくしてくれるもの① [牛肉]

牛肉はあまり好きじゃない。牛の脂はしつこく、飲むお酒が限られてくる。牛の臭いを打ち消すだけの強力な香りを持つワイン。フルボディのワインしかない。日本酒などとうてい無理、焼酎にも合わない。(注1)

店員さんにうまく丸め込まれ牛肉のバラブロックを買ってきてしまった。牛は好きじゃないと言っているのに、食べ方やレシピを喋りだした。聞いてないのに。仕方ないから買ってきた。


ワイン煮や赤い色のシチューのようなものは、よく豚肉で作っている。バラ肉、肩ロース肉どっちでもおいしい。豚の脂は良い香りがする。
もうひとつ同時に投稿する、豚肉のトマト煮も見てください。この牛肉のワイン煮とは、正反対の作り方でも、”時間” がおいしくしてくれます。

それにひきかえ、

まな板にのせた時から、牛の臭いがプンプンしてた。

  <材料>
  • 牛バラ肉ブロック
  • 玉ねぎ
  • にんじん
  • セロリ
  • ローズマリー
  • れんこん
  • マッシュルーム
  • スナップえんどう
  • 赤ワイン
  • トマト
  • ホールトマト缶
  • オリーブオイル
  • バター
  • 小麦粉(薄力、強力どっちでもいい)
  • コショウ


<牛肉の下ごしらえ>
1.臭みを抜く。

細い方のお肉はダラダラのやわらかさだった。ペーパーでくるんでドリップを取り除く。
大きい方は硬い。煮るとやわらかくなるんだろうか?
鮮度が悪いお肉でドリップがあまりに出ていたら、思い切って水で洗い流したり、脱水シートに包む方法もある。しかし、お肉はジューシーさが命で、硬くてパサパサなのは不味い。肉の水分は必要以上に取り除かないようにしたい。

ほんの少しだけ両面に塩をする。これは下味の塩じゃなくて、臭みを抜くためのもの。

10分くらいしたらペーパーで出た水分をきれいに拭き取る。これじゃ気休めにしかならないかもしれない。
焼いて食べるなら、濃い下味をつけてサッと焼きにすればいいんだけど・・・。でも、ワイン煮と決めていたから頑張ってみる。

2.余計な脂を削ぎ取る。

牛脂は炒め物や煮物、すき焼きに使うといい。豚肉でもこの牛脂を使えば牛丼が作れる。

3.大きめにカットする。

この後、これを野菜とワインに漬け込む。


<漬け込み野菜の下ごしらえ>

玉ねぎ、にんじん、セロリは出汁になる野菜。この3つがあれば煮汁が作れる。徹底的に煮詰めればソースにもなる。
加熱すると甘みが出てきて、何ともいえない良い香りが漂ってくる。この香りがおいしさになる。

この出汁になる野菜は食べない。ザクザクに切って煮出し、出汁に徹してもらう。

ローズマリーは牛肉の臭み抜きと、3つの香味野菜にはない、別の良い香りを足すために入れる。

トマトは出汁にもなるのだけど、煮込みながら味見をして、何かひと味足りなければ入れる。

1.玉ねぎをザク切りにする。

早く火が通って甘みに変わってほしいから横に切った。


細かく切る必要はない。縦半分にしたら横にして、適当な厚さにカットするだけ。
そのとき中心の方は細かく屑みたいになってしまう。これは炒めるとき焦げる。焦げるとまずくなるから、煮込みはじめてから入れるといい。

2.セロリをザク切りにする。
セロリの葉っぱを切り取る。

葉っぱは後で使うから捨てない。

麺棒でたたく。

これは香りが出やすくするため。

斜めにザクザクに切る。


3.にんじんをザク切りにする。
縦半分にして斜めに適当に切る。




<肉と野菜をワインに漬け込む>

このワインはメルロー種の赤ワイン。500円台のテーブルワイン。
ワインは高いものを使ったらおいしくなるとは限らない。何千円もするものでも、フルボディの渋いのを使うと、相当に煮詰めないと煮汁も渋くなる。煮詰めてもっと渋くなってしまうこともあるので、ミディアムかライトなものを使うといい。

食べるものにワインを入れるときは、ぶどうの香りと旨みを足しているという感覚で。ぶどうが強すぎたら他の具材が死んでしまう。

1.ザク切りにした野菜と肉をボールに入れる。
野菜を底一面に引き、


肉を全部のせ、


肉の上にまた野菜をのせる。


2.ワインを注ぐ。
ひたひたになるくらい。

1本入ってしまった。

上からペーパーをかぶせる。


3.冷蔵庫で一晩おく。
この日は用事があったため12時間おいた。


<ワイン煮の作り方>
1.漬け込んだ肉と野菜、ワインを分ける。


肉も野菜も室温に戻す。冷たいままだと焦げてしまう。

肉の水分をペーパーできれいに拭き取る。


香味野菜と肉のエキスをいっぱい吸い込んだワイン。


2.肉に塩・コショウして粉をまぶし焼く。


お肉が大きく分厚かったらしっかり目に塩をする。
粉をまぶしてはたいたら、フライパンを熱してオリーブオイルを引き強火で焼く。表面を焼き固めるだけ。ワインと小麦粉が焦げて黒くなってしまうのは仕方ない。粉をまぶすのは肉汁を中に封じ込めるため。表面をしっかり焼き固めておかないと、この後煮ると肉汁が外に出てパサパサになってしまう。

表面が焼けたらバットに取り出す。

3.漬け込んだ野菜を弱火でじっくり炒める。

冷たいままの鍋にオリーブオイルを引いて、野菜を入れたら火をつける。

じっくりエキスを抽出したいときは、冷たい状態から火にかける。出汁を取るときと同じ。
ここで野菜が早く炒まるよう、軽く塩コショウする。

じっくりと、野菜の水分が抜けるまで炒める。
オリーブオイルに野菜のエキスと ”香り” が移る。時々混ぜながら、何十分かかけ炒める。甘い香り、ローズマリー、ワインの香りで気絶しそう。

野菜は焦がさないこと。焦げると苦味が出てしまう。
焦げそうになったら水分をかけてやるといい。ワインか水。この野菜はワイン漬けになっているから、これ以上ワインの風味を加えなくていい。水で十分。
飴色に炒める必要はないけれど、部屋中に香味野菜の香りが充満して、ワインが1本飲めてしまうくらいまで炒める。

4.漬けたワインを沸かしてこす。

野菜と肉は漬けたワインで煮込むのだけど、弱火でじっくり煮るため、アルコールは飛ばないかもしれない。先に沸かして飛ばしておく。
フルーツの煮物で反省したばかり。

5.鍋にワインをこして入れて沸かす。
アクが出てきたら取る。

6.肉を戻し入れ煮る。



うたた寝してしまうのが分かっていたから、オーブンで加熱。家のオーブンは大きいから180度で1時間。
180度は餃子を焼く時の適温。強めの中火中火くらい。


起きて、ガスコンロで弱火でさらに1時間煮たところ。煮汁がだいぶ詰まった。

7.肉の煮込み具合を確かめる。
これは味見じゃない。まだ味付けはしてない。
肉がどれだけ煮えたか食べてみる。

包丁で切ろうとしただけで崩れた。たった、たった2時間加熱しただけで。

 ... The End.

食べてみる前からわかった。肉がパサパサになった証拠。

こうなってしまったら、これ以上肉は加熱しないようにする。もう、手の施しようがない。
肉を改めて作り直せばおいしいのができる。でも、時間がなかった。
食べたらワインと野菜の風味がしただけましだった

肉がパサパサになってしまったら、その肉も出汁になってもらう。徹底的に煮詰めてミートソースの具材として使うといい。
これはもう作り直せないから、祈る気持ちで続けた。

8.肉を取り出して煮汁をこす。


木べらでつぶしてエキスを搾り出す。

ここで出汁用の野菜にはさようならを言う。ありがとう。

9.煮汁を煮詰める。


鍋に戻して水を足し、火にかける。

フルーツの煮物の反省から、アルコール分を無くさないといけないとう意識から、水を入れすぎてしまった。これじゃあ、煮詰めるのが大変。何時間煮ればいいんだ?

セロリの葉っぱを入れて煮、香りが出たら取り出す。


ここで味見をするのは無意味。煮詰まって味を確かめてから。

10.即席でトマトソースを作る。
玉ねぎ、にんじん、セロリの香味野菜には無い味を足したい。

どれだけトマトソースを足すかは分からない。煮詰まった煮汁の味を見てから。一応、多めに作っておく。

玉ねぎをオリーブオイルで炒め、白ワインをかけてアルコールと水分を飛ばし、種を取った生のトマトを炒める。塩を少しする。


ホールトマトの缶詰を手でつぶして入れ、12、3分煮る。(カットトマト缶はこういう料理には向かない)
缶詰1個なら10分でいい。2個使ったから13分蓋して弱めの中火で煮た。

出来上がったらこす。

ワイン煮には汁だけを足す。

11.煮詰めた煮汁にトマトソースの汁を足す。
味を見る。
まだまだ煮詰まっていない。結局、トマトソースはお玉一杯くらいしか入れなかった。

コンソメ顆粒などを入れないように! 例えレシピに書いてあったとしても、それは、カロリー過剰摂取にしかならない。
煮詰めればおいしくなるって信じてほしい。

12.具材の野菜を作る。



大きめに切って水にさらしたれんこん、縦半分に切ったにんじんをそれぞれ蒸し焼きにする。
厚手の鉄鍋にオリーブオイルを塗って、冷たいままれんこん、にんじんを入れ、蓋をして弱火でじっくり加熱する。塩もコショウも何も味付けは必要ない。
完全に火が通る寸前で取り出す。


大きく切ったれんこんは弱火だと40分くらいかかる。
にんじんの蒸し焼きの甘さに感動した。やっぱり、野菜は蒸し焼きが一番うまい。

れんこんが失敗だった。
鉄の匂いが付いてしまった。オリーブオイルじゃなくてラードを塗って蒸し焼きにするか、土鍋で蒸し焼きにすれば、こんな匂いは付かなかった。でも、もう時間がない。

枝豆のせいろ蒸しと、土鍋蒸し焼きの風味の違いの記事があるので、それを見てみてください。下にリンクを貼ります。


フライパンにオリーブオイルとバターを引いて、塩を軽くして弱火で香りが立つまで焼く。


スナップえんどうを塩湯でして、氷水で色止めしておく。


13.煮詰めた煮汁に肉、野菜を入れて温めたら出来上がり。

この煮汁はまだ煮詰まっていない。しゃばしゃばで味も薄い。

スナップえんどうを入れるのを忘れた。



<ここからどうする?>

味が決まらなかったら、

1.煮汁だけを頑張って煮詰める。
2.塩、コショウ、コンソメ顆粒を加える。
3.デミグラスソースを入れてシチューにする。
4.スーパーで売っている、箱入りの「固形燃料」のようなシチューの素を入れて、即席シチューにする。


どうやって食べるかは、その時の気持ち次第...

このワイン煮は、連続して作ったとしても丸一日はかかります。出来上がったら、もう一日置いとけばおいしくなります。時間がおいしくしてくれる。

これとは対照的に、2時間で出来上がる豚肉のトマト煮の記事も見てください。これも出来上がったら一日置きます。味が落ち着いておいしくなります。



関連記事
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(注1)
牛肉も日本酒、焼酎に合わせる食べ方はいくらでもあります。牛肉があまり好きじゃないからそういう表現をしただけ。
軽いワインにも、白ワインにだってどうにかなると思う。
ワインを飲むと舌の上に余韻が残ります。食べ物をその余韻と一緒に食べる。食べ物には香りがあって、舌と鼻に余韻が残る。
次にワインを口に近づけると、鼻に香りが入ってくる。
お酒と食べ物の余韻と香りが合わさっておいしくなるもの。どっちかが強すぎて勝ってしまったら、負けたほうがおいしくなくなる。


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