しめ鯖② ~ また会える日まで [さば]
さばがいた。しめて食べられるような新鮮なさばに会えるとものすごくうれしい。
このしめ鯖は1年半前のもの。それからもう1回作ったけれど、今日のはどんなさばかなって、1日中さばで頭の中がいっぱいだった。
1年半前は塩で2時間、酢で4時間しめた。食べた瞬間、何も声が出なかった。
今日は砂糖1時間、塩1時間、酢4時間にしてみよう。そう捌く前から決めていた。
さばが大好きである。死ぬときはしめ鯖と新酒を熟成させた冷やおろしで。
それまでに最高のしめ方を極めたい。。。
新鮮なさばにはなかなか出会えない。秋に出会えるさばなら、食べるとき感謝の気持ちを持たなければならない。子を産んで力尽きたさばが、力を振り絞ってたくさんの魚を食べて丸々と太る。精一杯生きて、また子を生むためである。それを捕まえるのだから可哀そう。
さばは産卵期は毒を持つ。子を守るためだ。それを食べるとアタル。
さばの生態をよく知らなかった。さばの産卵期は夏だとばかり思っていた。2月のさばでも真子が入っていたのを見た。さばは冬でも子を生むのか。
さばはマサバとゴマサバがいる。マサバとゴマサバの旬はずれていて、スーパーの店頭でマサバが姿を消す時期がある。それは産卵期。
ゴマサバはクセがあるとか、身がパサパサとか言って好まれないようだが、ゴマサバにも旬がある。その時は、マサバは店頭にはいない夏。旬のゴマサバのしめ鯖も食べてみたい。
さばの生態を調べてみたくなった。産卵期はいつで旬はいつなのか。
魚の捌きは素人である。でも、自分で捌いてこそ感動できる。身が割れてしまってもいい。ボロボロになったってかまやしない。
しめ鯖を作るときは予め何時間か前にお酢に昆布をなじませておく。
これは漬けるときのお酢。さばの身が半分浸かればいいので、はじめは少量でいい。
でも、しめ鯖を作るときは酢を惜しんではいけない。酢洗い、酢締めで1匹に500mlは使ってしまう。(浸けたお酢は再利用できます。)
<魚を捌く時の注意>
バットに氷を用意する。
魚が乗っかるだけの大きいやつに氷をいっぱい入れる。
この氷の上にさらにバットをのせる。バットは温度が敏感に伝わるホーローがよい。
捌くのに時間がかかるから、下ろしては氷で冷やしているバットの上に身をのせる。半身下ろしたらのせ、もう半身をおろす。
骨を抜いたり、皮を剥いだりしながらも、いつも温度を上げないように、氷で冷やしたバットに身をのせておく。そうすれば温度は上がらない。
頭を落として内蔵を取り出す。中骨にある血合いを包丁でかき、歯ブラシなど使って水で洗い流す。
夏なら水道の流水では温度が高い。ボールに氷水を張ってその中で洗い流す。
水で内臓や血を洗ったらペーパーで水分をきれいに拭き取る。丁寧に。
慌てると身が割れる。早く捌こうとするよりも、丁寧にすることを考えて。
二枚に下ろしたところ。上身に血が付いている。
身に血を回さないこと。
血はペーパーですぐに拭きとる。ここで水で洗ってはいけない。水で洗うのは1回だけ。
頭を落とすときも、素人はよく落とし所を間違える。エラを切ってしまうのである。血がどんどん身に回っていく。
頭を落とし内臓を掻き出したらすぐに水で洗う。血を身に付けたまま浸透させないようにする。そうすれば生臭い刺し身やしめ鯖にならない。
三枚に下ろした後。中骨に身がたっぷり付いている。でもこれでいい。
この身はさじで掻き出して一品作れる。さばは生のままでたたきには難しい。火を通してお酒のアテを作るとよい。何を作るかは飲みたいお酒によっていろいろ。
さばは身がやわらかく割れやすい。見事に割れている。
<作り方(今日の)>
1.さばに砂糖をまぶしてしめる。
砂糖には保湿作用がある。さばを甘くするんじゃなく、砂糖の後塩でしめても、さばの水分が必要以上に外へ出ていかないようにするため。
砂糖でさばがあまくなったりしない。ほんのり甘いかなあってくらい。
今日は砂糖で1時間。そう決めていたから。
砂糖を雪が降り積もる程度にまぶす。皮にも身にも。
氷の上のバットにのせたまま、冬なら冷蔵庫に入れなくてもいい。
水分が出てきた。
2.水で砂糖を洗い流す。
洗ったら水を拭き取る。
3.塩をまぶしてしめる。
もうこのへんで、いくら冬でも室温では不安になってくる。冷蔵庫へ入れた。
1時間後、
さばから水分が出てきている。
水には可能な限りつけたくない。
4.塩を酢で洗い流す。
酢の中に身を入れてやさしく手で塩を落とす。
皮のほうも身のほうも両方。
塩だけでしめた時は水にしばらく浸けておかないと塩味がきつくなる。
今日は先に砂糖でしめたから、身の内部にまで塩は浸透していないはずだ。砂糖が塩の侵入を防いでくれる。
5.ペーパーできれいに拭き取る。
6.さばを酢に漬ける。
酢の量はさばが半分浸かるくらい。
皮目が下。身の内部にまで酢を浸透させたくない。
ふつう昆布は皮の下にひくのだけど、何故か遊び心で、今日は下身の身の上に昆布をのせていた。どうしてそうしたのか分からない。
もう酢には昆布のエキスが溶け込んでいる。昆布は皮の下に引くものだし、ここで外してしまってもいい。
上にラップをゆるくかぶせて酢が回るようにする。
冷蔵庫に入れ4時間待つ。
はずが、
夜中に作ったため眠ってしまった。
さばのすき身で作ったトマト炒めが絶品だった。ついワインを飲み過ぎた。椅子に座ったまま眠ってしまった。
4時間のつもりが5時間も酢に漬けた。
飛び起きた時はもう遅い。
酢をきれいにペーパーで拭いたらラップでぴっちりと包んで、冷蔵庫で1日置く。味を落ち着かせるのである。
味を落ち着かせたら中骨、腹骨を取って薄く切って食べる。自分で作ったしめ鯖は血合いがレア(= ”生”)なはず。スーパーで売っている ”酢さば” とは違う。
そして、寿司屋で食べる寿司とは違う ”美味しい” に出会える。
食べるとやはり酢がきつかった。
先に砂糖でしめたら、酢は1、2時間でいいのではないかと思った。
1時間、2時間もの差がブレてもいいのか。それは気持ちの問題かもしれない。極めたことがないから分からない。もっともっと美味しくお酒が飲みたいって気持ちがある限り、答えは出ないだろう。
次、またさばに出会えたら。。。
PS:さばを生で食べるには、虫の知識が必要です。感動に出会いたいなら、まず、魚につく虫、生食できる・できない魚のお勉強をしてからにしましょう。それからでも遅くはありません。
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このしめ鯖は1年半前のもの。それからもう1回作ったけれど、今日のはどんなさばかなって、1日中さばで頭の中がいっぱいだった。
1年半前は塩で2時間、酢で4時間しめた。食べた瞬間、何も声が出なかった。
今日は砂糖1時間、塩1時間、酢4時間にしてみよう。そう捌く前から決めていた。
さばが大好きである。死ぬときはしめ鯖と新酒を熟成させた冷やおろしで。
それまでに最高のしめ方を極めたい。。。
新鮮なさばにはなかなか出会えない。秋に出会えるさばなら、食べるとき感謝の気持ちを持たなければならない。子を産んで力尽きたさばが、力を振り絞ってたくさんの魚を食べて丸々と太る。精一杯生きて、また子を生むためである。それを捕まえるのだから可哀そう。
さばは産卵期は毒を持つ。子を守るためだ。それを食べるとアタル。
さばの生態をよく知らなかった。さばの産卵期は夏だとばかり思っていた。2月のさばでも真子が入っていたのを見た。さばは冬でも子を生むのか。
さばはマサバとゴマサバがいる。マサバとゴマサバの旬はずれていて、スーパーの店頭でマサバが姿を消す時期がある。それは産卵期。
ゴマサバはクセがあるとか、身がパサパサとか言って好まれないようだが、ゴマサバにも旬がある。その時は、マサバは店頭にはいない夏。旬のゴマサバのしめ鯖も食べてみたい。
さばの生態を調べてみたくなった。産卵期はいつで旬はいつなのか。
魚の捌きは素人である。でも、自分で捌いてこそ感動できる。身が割れてしまってもいい。ボロボロになったってかまやしない。
しめ鯖を作るときは予め何時間か前にお酢に昆布をなじませておく。
これは漬けるときのお酢。さばの身が半分浸かればいいので、はじめは少量でいい。
でも、しめ鯖を作るときは酢を惜しんではいけない。酢洗い、酢締めで1匹に500mlは使ってしまう。(浸けたお酢は再利用できます。)
<魚を捌く時の注意>
- 魚の温度を上げない
- 可能な限り水につけない
- 身に血を回さない
バットに氷を用意する。
魚が乗っかるだけの大きいやつに氷をいっぱい入れる。
この氷の上にさらにバットをのせる。バットは温度が敏感に伝わるホーローがよい。
捌くのに時間がかかるから、下ろしては氷で冷やしているバットの上に身をのせる。半身下ろしたらのせ、もう半身をおろす。
骨を抜いたり、皮を剥いだりしながらも、いつも温度を上げないように、氷で冷やしたバットに身をのせておく。そうすれば温度は上がらない。
頭を落として内蔵を取り出す。中骨にある血合いを包丁でかき、歯ブラシなど使って水で洗い流す。
夏なら水道の流水では温度が高い。ボールに氷水を張ってその中で洗い流す。
水で内臓や血を洗ったらペーパーで水分をきれいに拭き取る。丁寧に。
慌てると身が割れる。早く捌こうとするよりも、丁寧にすることを考えて。
二枚に下ろしたところ。上身に血が付いている。
身に血を回さないこと。
血はペーパーですぐに拭きとる。ここで水で洗ってはいけない。水で洗うのは1回だけ。
頭を落とすときも、素人はよく落とし所を間違える。エラを切ってしまうのである。血がどんどん身に回っていく。
頭を落とし内臓を掻き出したらすぐに水で洗う。血を身に付けたまま浸透させないようにする。そうすれば生臭い刺し身やしめ鯖にならない。
三枚に下ろした後。中骨に身がたっぷり付いている。でもこれでいい。
この身はさじで掻き出して一品作れる。さばは生のままでたたきには難しい。火を通してお酒のアテを作るとよい。何を作るかは飲みたいお酒によっていろいろ。
さばは身がやわらかく割れやすい。見事に割れている。
<作り方(今日の)>
1.さばに砂糖をまぶしてしめる。
砂糖には保湿作用がある。さばを甘くするんじゃなく、砂糖の後塩でしめても、さばの水分が必要以上に外へ出ていかないようにするため。
砂糖でさばがあまくなったりしない。ほんのり甘いかなあってくらい。
今日は砂糖で1時間。そう決めていたから。
砂糖を雪が降り積もる程度にまぶす。皮にも身にも。
氷の上のバットにのせたまま、冬なら冷蔵庫に入れなくてもいい。
水分が出てきた。
2.水で砂糖を洗い流す。
洗ったら水を拭き取る。
3.塩をまぶしてしめる。
もうこのへんで、いくら冬でも室温では不安になってくる。冷蔵庫へ入れた。
1時間後、
さばから水分が出てきている。
水には可能な限りつけたくない。
4.塩を酢で洗い流す。
酢の中に身を入れてやさしく手で塩を落とす。
皮のほうも身のほうも両方。
塩だけでしめた時は水にしばらく浸けておかないと塩味がきつくなる。
今日は先に砂糖でしめたから、身の内部にまで塩は浸透していないはずだ。砂糖が塩の侵入を防いでくれる。
5.ペーパーできれいに拭き取る。
6.さばを酢に漬ける。
酢の量はさばが半分浸かるくらい。
皮目が下。身の内部にまで酢を浸透させたくない。
ふつう昆布は皮の下にひくのだけど、何故か遊び心で、今日は下身の身の上に昆布をのせていた。どうしてそうしたのか分からない。
もう酢には昆布のエキスが溶け込んでいる。昆布は皮の下に引くものだし、ここで外してしまってもいい。
上にラップをゆるくかぶせて酢が回るようにする。
冷蔵庫に入れ4時間待つ。
はずが、
夜中に作ったため眠ってしまった。
さばのすき身で作ったトマト炒めが絶品だった。ついワインを飲み過ぎた。椅子に座ったまま眠ってしまった。
4時間のつもりが5時間も酢に漬けた。
飛び起きた時はもう遅い。
酢をきれいにペーパーで拭いたらラップでぴっちりと包んで、冷蔵庫で1日置く。味を落ち着かせるのである。
味を落ち着かせたら中骨、腹骨を取って薄く切って食べる。自分で作ったしめ鯖は血合いがレア(= ”生”)なはず。スーパーで売っている ”酢さば” とは違う。
そして、寿司屋で食べる寿司とは違う ”美味しい” に出会える。
砂糖、塩、酢でしめる時間は人によって違う。正しい時間なんてない。 自分の好きなようにしたらいい。 |
食べるとやはり酢がきつかった。
先に砂糖でしめたら、酢は1、2時間でいいのではないかと思った。
1時間、2時間もの差がブレてもいいのか。それは気持ちの問題かもしれない。極めたことがないから分からない。もっともっと美味しくお酒が飲みたいって気持ちがある限り、答えは出ないだろう。
次、またさばに出会えたら。。。
関連記事 |
・しめ鯖と鯖となすのパスタ ・さばの煮付け ~ 槽口酒(ふなくちしゅ)と ・さばの干物でトマトソースパスタ ~ 干物も食材 |
PS:さばを生で食べるには、虫の知識が必要です。感動に出会いたいなら、まず、魚につく虫、生食できる・できない魚のお勉強をしてからにしましょう。それからでも遅くはありません。
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ブランデーケーキと紅茶りんごケーキ ~ 初心に戻る [甘いもの]
初めて作ったケーキがバターケーキ。その時の気持ちを思い出して・・・
「私はいちごです!」ケーキに失敗したため、基本に戻ろうと思った。これが基本なのかどうか知らないけど。
お菓子はお酒のためにあるものと思っているため、中にフルーツか野菜を入れないと気がすまない。フルーツや野菜がお菓子を、そして、お酒を美味しくしてくれるから。
それでも、何も入れないで作ってみたいものがあった。ブランデーケーキ。しっとりとした生地にブランデーが染み渡り、大好きなフルーツ、葡萄を想わせてくれるケーキ。
だから、料理のフランベには V.O. を使うけど、この子にはヘネシー。
バターとクリームの乳化ができるようになったら、干しぶどうをヘネシーに浸けて、レーズンバターサンドを作る。それが夢である。
もう一人は紅茶とりんごのケーキ。
紅玉はもう居ないから他のりんごで作る。
<ブランデーケーキと紅茶りんごケーキ ~ 初心に戻る>
<材料>
バターが少ない。いや、減らした。ブランデーの香りで一杯にしたいと思ったから。バター減らしたらそうなるのかどうかは知らない。
強力粉を使ったのは、ブランデーを強調するため、カステラのような生地にして、シロップを染み込みやすくしたかったから。
シロップはふつう、酒3・水2・砂糖1くらいだろう。でもこれは酒を増量。
卵が125gでないのは、2個で110gしかなかったから。
薄力だけでなく強力も使うのは、中に入れるりんごが沈んでほしくないから。
紅茶はアールグレイ。
アールグレイは香りつけされているから、紅茶というよりハーブティーなのかもしれないけれど、これしかダメ。ずっとアールグレイを飲み続けると思う。
アールグレイをすり鉢ですると、この香りで気絶しそうになる。
シロップは砂糖が溶けるまで温め冷ましておく。
りんごはジョナゴールド。
半日浸けておいた。
そして、浸けておいたカルバドスにグラニュー糖を少し足してりんごを煮た。
<ブランデーケーキ>
素人だから、下ごしらえや工程を載せても仕方がない。自分自身の覚書として写真だけのせる。
別立てにした卵の生地は膨らまなかった。メレンゲの泡立て不足と、粉の混ぜ過ぎが考えられる。
ベーキングパウダーを少し入れるといいと聞いたが嫌だ。膨らまなくたっていい。
この後、ブランデーシロップをさじで回しかけた。
生地がパサパサで重く、固く、ヘネシーに申しわけないことをしてしまった。技術がない自分がくやしい。
<紅茶りんごケーキ>
卵の共立てはこんな感じでいいのでしょうか?
小麦粉とアールグレイを入れ、
艶が出るまで混ぜた。
混ぜすぎですか?
かなり混ぜた。
りんごを入れてさらに混ぜた。
型に流して上にりんごのスライスをのせた。
180度で40分焼いた。家のオーブンは大きい。
中心がなかなか焼けない。
160度に下げて、焦げないようアルミホイルをかぶせてさらに焼く。
それでも中心が生のまま。りんごのせいか?
焼き過ぎた。側面と底面はクッキーである。固い。
シロップをさじで回しかける。固いクッキーがケーキに戻ってほしいと願った。
初心に戻るどころか、振出しに戻った。
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「私はいちごです!」ケーキに失敗したため、基本に戻ろうと思った。これが基本なのかどうか知らないけど。
お菓子はお酒のためにあるものと思っているため、中にフルーツか野菜を入れないと気がすまない。フルーツや野菜がお菓子を、そして、お酒を美味しくしてくれるから。
それでも、何も入れないで作ってみたいものがあった。ブランデーケーキ。しっとりとした生地にブランデーが染み渡り、大好きなフルーツ、葡萄を想わせてくれるケーキ。
だから、料理のフランベには V.O. を使うけど、この子にはヘネシー。
バターとクリームの乳化ができるようになったら、干しぶどうをヘネシーに浸けて、レーズンバターサンドを作る。それが夢である。
もう一人は紅茶とりんごのケーキ。
紅玉はもう居ないから他のりんごで作る。
<ブランデーケーキと紅茶りんごケーキ ~ 初心に戻る>
<材料>
ブランデーケーキ |
- 卵 ・・・ 110g(卵黄と卵白に分ける)
- 強力粉 ・・・ 100g
- グラニュー糖 ・・・ 80g
- 無塩バター ・・・ 50g
- 牛乳 ・・・ 10g
- ブランデー ・・・ 50g
- 水 ・・・ 20g
- グラニュー糖 ・・・ 10g
バターが少ない。いや、減らした。ブランデーの香りで一杯にしたいと思ったから。バター減らしたらそうなるのかどうかは知らない。
強力粉を使ったのは、ブランデーを強調するため、カステラのような生地にして、シロップを染み込みやすくしたかったから。
シロップはふつう、酒3・水2・砂糖1くらいだろう。でもこれは酒を増量。
紅茶りんごケーキ |
- りんご ・・・ 1個
- カルバドス ・・・ りんごが浸るだけ
- グラニュー糖 ・・・少し
- 卵 ・・・ 110g
- 無塩バター ・・・ 125g
- グラニュー糖 ・・・ 125g
- 薄力粉 ・・・ 90g
- 強力粉 ・・・ 35g
- アールグレイ ・・・ 5g
- ティーリキュール ・・・ 20g
- 水 ・・・ 10g
- グラニュー糖 ・・・ 5g
卵が125gでないのは、2個で110gしかなかったから。
薄力だけでなく強力も使うのは、中に入れるりんごが沈んでほしくないから。
紅茶はアールグレイ。
アールグレイは香りつけされているから、紅茶というよりハーブティーなのかもしれないけれど、これしかダメ。ずっとアールグレイを飲み続けると思う。
アールグレイをすり鉢ですると、この香りで気絶しそうになる。
シロップは砂糖が溶けるまで温め冷ましておく。
りんごはジョナゴールド。
半日浸けておいた。
そして、浸けておいたカルバドスにグラニュー糖を少し足してりんごを煮た。
<ブランデーケーキ>
素人だから、下ごしらえや工程を載せても仕方がない。自分自身の覚書として写真だけのせる。
別立てにした卵の生地は膨らまなかった。メレンゲの泡立て不足と、粉の混ぜ過ぎが考えられる。
ベーキングパウダーを少し入れるといいと聞いたが嫌だ。膨らまなくたっていい。
この後、ブランデーシロップをさじで回しかけた。
生地がパサパサで重く、固く、ヘネシーに申しわけないことをしてしまった。技術がない自分がくやしい。
<紅茶りんごケーキ>
卵の共立てはこんな感じでいいのでしょうか?
小麦粉とアールグレイを入れ、
艶が出るまで混ぜた。
混ぜすぎですか?
かなり混ぜた。
りんごを入れてさらに混ぜた。
型に流して上にりんごのスライスをのせた。
180度で40分焼いた。家のオーブンは大きい。
中心がなかなか焼けない。
160度に下げて、焦げないようアルミホイルをかぶせてさらに焼く。
それでも中心が生のまま。りんごのせいか?
焼き過ぎた。側面と底面はクッキーである。固い。
シロップをさじで回しかける。固いクッキーがケーキに戻ってほしいと願った。
初心に戻るどころか、振出しに戻った。
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お菓子づくりは痩せられる ~ 思いを込めるから [甘いもの]
ここのところお菓子づくりに励み、いくつも作っている。早く上手になりたいと切に思っているから。
葡萄の季節までに上手くなりたい。
何でも飲みながらしか作れない私にとっては、お菓子作りは大変で、ものすごく時間がかかる。ふつうの人なら4時間でも、8時間、10時間かかってしまう。
ここ1ヶ月でだいぶ痩せてしまったようだ。お腹がへこんでいる。お菓子づくりに励みだしてからである。
飲みながら、作りながら、色んなコトを考えている。どうしたら美味しくなるかなあって。時間がどれだけあっても足りない。
砂糖をすりつぶす、粉をふるう、バターをゆるくする、卵を白身と黄身に分ける、など、ひとつひとつを「手早く」「手際よく」しないといけないのかもしれないけど、飲んでいるため動きも鈍い。
なんとか出来上がるころにはもうぐったり。でも、それは疲労やストレスじゃない。義務で作っているんじゃないんだから。
完成するまでに気持ちをいっぱい込めているから、心地良い疲れでほっとし、気絶するように眠っているようだ。夢のなかにお酒を飲みながら、そのお菓子を食べている自分が出てくる。
お菓子を作っていると甘い香りが部屋中に漂う。フルーツの香り、バターが焼ける匂い、どれもおいしそうな香り。ここのところ、その香りに誘われワインを飲むことが多くなった。
その香りだけでどれだけ飲んでいることか。食べ物は要らないくらい。
お菓子づくりは工程が多くて、とても合間に一品料理は作れない。簡単な野菜の蒸し焼きとか、和え物ぐらい。
こんな感じ、
お菓子に懇親の力を込めているから、片手間に作れる、そんなものに感動する。野菜がこんなに美味しかったなんて、って。
そしてまた飲む。
大好きなフルーツ、葡萄の季節までに上手になりたい。。。
この気持をいつまでも。
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葡萄の季節までに上手くなりたい。
何でも飲みながらしか作れない私にとっては、お菓子作りは大変で、ものすごく時間がかかる。ふつうの人なら4時間でも、8時間、10時間かかってしまう。
ここ1ヶ月でだいぶ痩せてしまったようだ。お腹がへこんでいる。お菓子づくりに励みだしてからである。
飲みながら、作りながら、色んなコトを考えている。どうしたら美味しくなるかなあって。時間がどれだけあっても足りない。
砂糖をすりつぶす、粉をふるう、バターをゆるくする、卵を白身と黄身に分ける、など、ひとつひとつを「手早く」「手際よく」しないといけないのかもしれないけど、飲んでいるため動きも鈍い。
なんとか出来上がるころにはもうぐったり。でも、それは疲労やストレスじゃない。義務で作っているんじゃないんだから。
完成するまでに気持ちをいっぱい込めているから、心地良い疲れでほっとし、気絶するように眠っているようだ。夢のなかにお酒を飲みながら、そのお菓子を食べている自分が出てくる。
お菓子を作っていると甘い香りが部屋中に漂う。フルーツの香り、バターが焼ける匂い、どれもおいしそうな香り。ここのところ、その香りに誘われワインを飲むことが多くなった。
その香りだけでどれだけ飲んでいることか。食べ物は要らないくらい。
お菓子づくりは工程が多くて、とても合間に一品料理は作れない。簡単な野菜の蒸し焼きとか、和え物ぐらい。
こんな感じ、
お菓子に懇親の力を込めているから、片手間に作れる、そんなものに感動する。野菜がこんなに美味しかったなんて、って。
そしてまた飲む。
大好きなフルーツ、葡萄の季節までに上手になりたい。。。
この気持をいつまでも。
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いちごアイス・ももいちご ~ First of May [甘いもの]
ももいちご、食べたこともないいちご。
ハーゲンダッツのアイスクリームに ”ももいちご” があった。初めて見たとき衝撃を受けた。
”ももいちご” はバニラアイスの中にいちごのコンポートが混ぜられた、でも、バニラといちごは溶け込んでいない。バニラアイスの中にいちごのコンポートが合わさっている。それは合わさっているだけで、バニラはいちご色に染まっていない。
じっと見ているうち、どうしてもそんなのを作りたいと思った。何度か作って、もう、生涯忘れられないものとなってしまった。
そのまま食べて美味しいものは、手をかけてあげれば、もっと美味しくなる。
いちごのコンポートはいちごの風味がして、バニラアイスは牛乳、生クリーム、卵の味わいがある。バニラの香りは ”おいしい” って気持ちを満たしてくれる。
それだけで十分なんだけれど、”ももいちご” を作りたくなってしまったのだから仕方がない。
また始まり。
<材料>
このいちごはあまおう。いちごの品種によって糖度は違う。
甘いだけのいちごではダメ。どちらかというと酸っぱい方がいい。甘み、酸味の両方が揃っていて、そしてなにより大切な ”香り” がするものを使いたい。
甘いだけのものには、レモン汁をかけて酸味を足す方法もある。でも、そんなことはしたくない。酸味が強いものなら煮詰めれば甘くすることができる。
砂糖を足さないで煮詰め、いちごだけでコンポートを作れば、どんなにおいしいことだろう。そんな技術を持っていないのがくやしい。
<下ごしらえ>
思い入れのあるいちごアイスだから、やさしく扱ってあげたい。
しかし、キャセロールが重く浅いため、揺するだけではうまく砂糖がまぶさらなかった。ホーローボールですればよかった。(Tips1)
煮る鍋で下ごしらえしてしまうのは、手抜きとも言えるけれど、水分をしっかり出してあげれば大丈夫。ただ、砂糖が溶けていない状態で火にかけると、キャラメリゼになるかいちごが焦げる。どちらも経験済み。
ちゃんとしたコンポートの作り方は、記事下の Tips に掲載。
<作り方>
まず、いちごのコンポートを作る。
1.砂糖をまぶして水分が出たいちごを火にかける。強火。
ぶくぶくと泡が出てくる。これはIH電磁調理器で加熱しているから、いくらルクルーゼでも均一な火は当たらない。厳密にするならガスコンロで、魚焼き用の網で底上げして加熱するか、オーブンで加熱するとよい。
2.湧いたら弱火にしてアクを取る。
このまま煮る。
やたら混ぜない。これはジャムじゃない。
煮ていると鍋縁に砂糖と撥ねた煮汁の塊ができる。これを売り物にするなら、水で湿らせた刷毛で拭き取りながら煮る。そうすれば煮汁が濁らず、澄んだいちご色になる。
いちごに火が通ったら完成。食べて生っぽさがなければよい。
3.火を止めてフランボワーズをかけてやさしく混ぜる。
食べる相手が子どもなら、予めフラボワーズを沸かしてアルコールを飛ばしておく。ほろ酔いになりたいならそのまま。
このコンポートの糖度は?
<加熱する前の状態>
あまおうを糖度10とする。糖度計がないので不明で、それにもっと高いはずだけど、個体差や鮮度によって違うため、10としておく。
あまおうの糖分
250g x 10% = 25
グラニュー糖を足した時の糖分
あまおうの糖分 + グラニュー糖
25 + 90 = 115
フラボワーズを足すのだけれど、これを糖分とするかしないかで、できあがりの糖度は違ってくる。素人ゆえ、ご容赦いただきたい。
フランボワーズを糖分としないなら、
糖度 = 糖分 ÷ 総重量
= 糖分 ÷ 総重量
(25 + 90) ÷ (250 + 90 + 15)
115 ÷ 355 = 0.32
糖度は32。
ちなみにフランボワーズを糖分とした場合は、糖度36。
これを煮詰めて重さを測る。糖分をその重量で割ってやれば糖度は計算できる。
いちごの実に火が通ったところで火を止め、重量を測ったら 273gだった。糖度は42となる。
このいちごのコンポートはバニラアイスと合わさると、感動的な美味しさだった。
4.バニラアイスを作る。
ここに掲載すると記事が長くなりすぎる。興味のある方は下の方に貼るリンクを見ていただきたい。手をかけて作っているので見てもらっても損はないと思う。
5.バニラアイスができあがる寸前にいちごコンポートの実だけを混ぜる。
緊張の瞬間。このあと感動するか、涙するか。
6.いちごの実を混ぜるために、再びソルベマシンにかける。
だめだ。
怖くてスイッチを切ってしまった。
手で混ぜた。
怖くて、泣きたくなくて、マシンで混ぜることができなかった。
このまま容器に移して冷凍庫に入れれば、”ももいちご” ならぬ、いちごコンポートの実バニラアイスができあがる。
このいちごアイスなら白ワインが合う。いちごの煮汁をたっぷりかけて食べるなら赤でもいける。
アイスクリームはできたてがおいしい。
いつもアイスクリームにはリキュールや果汁、フルーツソースをかけてしか食べない。でも、できたてのアイスだけはそのまま食べる。
できたてを食べさせてあげたい。
またしても、”ももいちご” は作ることはできなかった。
生涯忘れられないアイスクリームである。いつか成功させたい。
Tips1
いちごのコンポートやコンフィチュールを作るとき、いちごの香りを飛ばさないためには、できるだけ短時間に煮汁の温度を上げてやることが大切。
かといって強火でガーっとやると、いちごが焦げる。いくら厚手の鍋でやったとしても。ルクルーゼやストウブでだって焦げる。
愛情をたくさん注いで作ったものは、やさしくておいしいものになる。強火は最初だけで、後はやさしい火で温めるように煮てあげる。
1.いちごに砂糖をまぶす。
ボールを持って揺すり、やさしく転がす。決していちごを箸でかき回してはいけない。
2.室温でしばらく置く。
室温が高いと痛んでしまうかもしれないけれど、いちごの季節は冬、冷蔵庫でなくても大丈夫。冷蔵庫の中では砂糖は溶けない。
3.砂糖が溶けるまで時々やさしく揺する。
4.いちごから出た水分と実を分ける。
5.水分だけを火にかけて沸かす。
ホーローだとそのまま火にかけられて便利。ここで溶けきっていない残った砂糖を溶かす。
6.いちごの実を入れ再び沸いたら、やさしい弱火にして煮る。
厚手の鍋に移し変え、最初は汁だけを再沸騰させ、実を入れて煮る。ここまでは強火。
ぶくぶくと泡が出てアクも出てくる。火を弱くする。
アクを取るか取らないかは自由。きれいな澄んだコンポートにしたいなら丁寧に取る。濁っても平気ならそのまま。いちごのアクは苦くない。
7.弱火でいちごの実に火が通るまで煮る。
水で濡らした刷毛で、鍋の側面についた固まりを拭きとりながら煮れば、よりきれいなコンポートになる。面倒なら鍋から移すときに、固まり(ゆるい焦げみたいなもの)を混入させないよう、お玉ですくうなりする。
8.いちごの実に火が通ったら、火を止めてフランボワーズをかけてやさしく混ぜる。
これは、フルーツの実を形として残すための手法。そうケーキ屋さんに教わった。
熱いものに冷たいものをかけるとキュッとしまる。いちごだからフランボワーズだけど、ワインや水だっていい。水分をかけて実をしめて表面を固めてあげる。
実に火が通ったかどうかは食べてみればわかる。
9.いちごの実と煮汁を分ける。
ここで重さを測れば、糖度計がなくても計算できる。バットとざるの重さを引いてやればいいだけ。
熱いところに冷たい水分で固められた実は、このまま焼き菓子に利用しても崩れない。そうケーキ屋さんに教わった。
それはいちごでも肉でも魚でも、熱いところに冷たい水をかければしまるのと同じ。
10.濃厚、あるいは日持ちがするコンフィチュールにしたいなら、煮汁だけを煮詰める。
実の加熱はもうこれ以上しない。
味見をして、あるいは糖度を計算して、もっと濃くしたいなら煮汁だけを煮詰める。
でも、熱々を味見するのと、冷めて落ち着いたものとでは味が違う。何でも落ち着いたところが美味しい。
いちごの実に火が通ったくらいで、十分な、愛情でいっぱいのコンフィチュールができあがっているはず。
出来上がった実を焼き菓子、アイスクリームやスイーツに利用するもよし。煮汁はソースとして食べてもよい。
実と煮汁を分けないで、そのまま消毒した瓶に入れれば、とても美しい幸せなコンフィチュールになる。
煮汁と実を一緒なら、トーストしたパンにのせたり、フロマージュブラン、ヨーグルトにかけたり、焼き菓子やバニラアイスに添えるのもいい。きっとほっぺがずり落ちる。
しかし、できあがることはなかった。
思い出すだけでも。。。
張り裂けるような思い
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ハーゲンダッツのアイスクリームに ”ももいちご” があった。初めて見たとき衝撃を受けた。
”ももいちご” はバニラアイスの中にいちごのコンポートが混ぜられた、でも、バニラといちごは溶け込んでいない。バニラアイスの中にいちごのコンポートが合わさっている。それは合わさっているだけで、バニラはいちご色に染まっていない。
じっと見ているうち、どうしてもそんなのを作りたいと思った。何度か作って、もう、生涯忘れられないものとなってしまった。
そのまま食べて美味しいものは、手をかけてあげれば、もっと美味しくなる。
いちごのコンポートはいちごの風味がして、バニラアイスは牛乳、生クリーム、卵の味わいがある。バニラの香りは ”おいしい” って気持ちを満たしてくれる。
それだけで十分なんだけれど、”ももいちご” を作りたくなってしまったのだから仕方がない。
また始まり。
<材料>
いちごのコンポート用 |
- いちご ・・・ 250g
- グラニュー糖 ・・・ 90g
- フランボワーズ ・・・ 15g
バニラアイス用 |
- 低温殺菌牛乳 ・・・ 500ml
- 生クリーム ・・・ 200ml
- グラニュー糖 ・・・ 110g
- バニラ棒 ・・・ 2本
このいちごはあまおう。いちごの品種によって糖度は違う。
甘いだけのいちごではダメ。どちらかというと酸っぱい方がいい。甘み、酸味の両方が揃っていて、そしてなにより大切な ”香り” がするものを使いたい。
甘いだけのものには、レモン汁をかけて酸味を足す方法もある。でも、そんなことはしたくない。酸味が強いものなら煮詰めれば甘くすることができる。
砂糖を足さないで煮詰め、いちごだけでコンポートを作れば、どんなにおいしいことだろう。そんな技術を持っていないのがくやしい。
<下ごしらえ>
- いちごを軽く洗って水気をきれいに拭き取る。
- いちごを縦半分にカットしヘタを取る。
- いちごにグラニュー糖をまぶす。
- いちごを時々やさしく揺すり、いちごから水分が出て、グラニュー糖が溶けるまで室温で置く。
思い入れのあるいちごアイスだから、やさしく扱ってあげたい。
しかし、キャセロールが重く浅いため、揺するだけではうまく砂糖がまぶさらなかった。ホーローボールですればよかった。(Tips1)
煮る鍋で下ごしらえしてしまうのは、手抜きとも言えるけれど、水分をしっかり出してあげれば大丈夫。ただ、砂糖が溶けていない状態で火にかけると、キャラメリゼになるかいちごが焦げる。どちらも経験済み。
ちゃんとしたコンポートの作り方は、記事下の Tips に掲載。
<作り方>
まず、いちごのコンポートを作る。
1.砂糖をまぶして水分が出たいちごを火にかける。強火。
ぶくぶくと泡が出てくる。これはIH電磁調理器で加熱しているから、いくらルクルーゼでも均一な火は当たらない。厳密にするならガスコンロで、魚焼き用の網で底上げして加熱するか、オーブンで加熱するとよい。
2.湧いたら弱火にしてアクを取る。
このまま煮る。
やたら混ぜない。これはジャムじゃない。
煮ていると鍋縁に砂糖と撥ねた煮汁の塊ができる。これを売り物にするなら、水で湿らせた刷毛で拭き取りながら煮る。そうすれば煮汁が濁らず、澄んだいちご色になる。
いちごに火が通ったら完成。食べて生っぽさがなければよい。
3.火を止めてフランボワーズをかけてやさしく混ぜる。
食べる相手が子どもなら、予めフラボワーズを沸かしてアルコールを飛ばしておく。ほろ酔いになりたいならそのまま。
このコンポートの糖度は?
<加熱する前の状態>
あまおうを糖度10とする。糖度計がないので不明で、それにもっと高いはずだけど、個体差や鮮度によって違うため、10としておく。
あまおうの糖分
250g x 10% = 25
グラニュー糖を足した時の糖分
あまおうの糖分 + グラニュー糖
25 + 90 = 115
フラボワーズを足すのだけれど、これを糖分とするかしないかで、できあがりの糖度は違ってくる。素人ゆえ、ご容赦いただきたい。
フランボワーズを糖分としないなら、
糖度 = 糖分 ÷ 総重量
= 糖分 ÷ 総重量
(25 + 90) ÷ (250 + 90 + 15)
115 ÷ 355 = 0.32
糖度は32。
ちなみにフランボワーズを糖分とした場合は、糖度36。
これを煮詰めて重さを測る。糖分をその重量で割ってやれば糖度は計算できる。
いちごの実に火が通ったところで火を止め、重量を測ったら 273gだった。糖度は42となる。
このいちごのコンポートはバニラアイスと合わさると、感動的な美味しさだった。
4.バニラアイスを作る。
ここに掲載すると記事が長くなりすぎる。興味のある方は下の方に貼るリンクを見ていただきたい。手をかけて作っているので見てもらっても損はないと思う。
5.バニラアイスができあがる寸前にいちごコンポートの実だけを混ぜる。
緊張の瞬間。このあと感動するか、涙するか。
6.いちごの実を混ぜるために、再びソルベマシンにかける。
だめだ。
怖くてスイッチを切ってしまった。
手で混ぜた。
怖くて、泣きたくなくて、マシンで混ぜることができなかった。
このまま容器に移して冷凍庫に入れれば、”ももいちご” ならぬ、いちごコンポートの実バニラアイスができあがる。
このいちごアイスなら白ワインが合う。いちごの煮汁をたっぷりかけて食べるなら赤でもいける。
アイスクリームはできたてがおいしい。
いつもアイスクリームにはリキュールや果汁、フルーツソースをかけてしか食べない。でも、できたてのアイスだけはそのまま食べる。
できたてを食べさせてあげたい。
またしても、”ももいちご” は作ることはできなかった。
生涯忘れられないアイスクリームである。いつか成功させたい。
Tips1
いちごのコンポートやコンフィチュールを作るとき、いちごの香りを飛ばさないためには、できるだけ短時間に煮汁の温度を上げてやることが大切。
かといって強火でガーっとやると、いちごが焦げる。いくら厚手の鍋でやったとしても。ルクルーゼやストウブでだって焦げる。
愛情をたくさん注いで作ったものは、やさしくておいしいものになる。強火は最初だけで、後はやさしい火で温めるように煮てあげる。
1.いちごに砂糖をまぶす。
ボールを持って揺すり、やさしく転がす。決していちごを箸でかき回してはいけない。
2.室温でしばらく置く。
室温が高いと痛んでしまうかもしれないけれど、いちごの季節は冬、冷蔵庫でなくても大丈夫。冷蔵庫の中では砂糖は溶けない。
3.砂糖が溶けるまで時々やさしく揺する。
4.いちごから出た水分と実を分ける。
5.水分だけを火にかけて沸かす。
ホーローだとそのまま火にかけられて便利。ここで溶けきっていない残った砂糖を溶かす。
6.いちごの実を入れ再び沸いたら、やさしい弱火にして煮る。
厚手の鍋に移し変え、最初は汁だけを再沸騰させ、実を入れて煮る。ここまでは強火。
ぶくぶくと泡が出てアクも出てくる。火を弱くする。
アクを取るか取らないかは自由。きれいな澄んだコンポートにしたいなら丁寧に取る。濁っても平気ならそのまま。いちごのアクは苦くない。
7.弱火でいちごの実に火が通るまで煮る。
水で濡らした刷毛で、鍋の側面についた固まりを拭きとりながら煮れば、よりきれいなコンポートになる。面倒なら鍋から移すときに、固まり(ゆるい焦げみたいなもの)を混入させないよう、お玉ですくうなりする。
いちごの実の煮過ぎはダメ! いちごの風味を残すように煮る。 保存食のコンフィチュール(ジャム)にするなら、ここで実を潰してもいい。それでも煮過ぎはダメ。日持ちがしなくても、いちごの実が形として残ったジャムなら、どんな食べ方をしても幸せになれる。 |
8.いちごの実に火が通ったら、火を止めてフランボワーズをかけてやさしく混ぜる。
これは、フルーツの実を形として残すための手法。そうケーキ屋さんに教わった。
熱いものに冷たいものをかけるとキュッとしまる。いちごだからフランボワーズだけど、ワインや水だっていい。水分をかけて実をしめて表面を固めてあげる。
実に火が通ったかどうかは食べてみればわかる。
9.いちごの実と煮汁を分ける。
ここで重さを測れば、糖度計がなくても計算できる。バットとざるの重さを引いてやればいいだけ。
熱いところに冷たい水分で固められた実は、このまま焼き菓子に利用しても崩れない。そうケーキ屋さんに教わった。
それはいちごでも肉でも魚でも、熱いところに冷たい水をかければしまるのと同じ。
10.濃厚、あるいは日持ちがするコンフィチュールにしたいなら、煮汁だけを煮詰める。
実の加熱はもうこれ以上しない。
味見をして、あるいは糖度を計算して、もっと濃くしたいなら煮汁だけを煮詰める。
でも、熱々を味見するのと、冷めて落ち着いたものとでは味が違う。何でも落ち着いたところが美味しい。
いちごの実に火が通ったくらいで、十分な、愛情でいっぱいのコンフィチュールができあがっているはず。
出来上がった実を焼き菓子、アイスクリームやスイーツに利用するもよし。煮汁はソースとして食べてもよい。
実と煮汁を分けないで、そのまま消毒した瓶に入れれば、とても美しい幸せなコンフィチュールになる。
煮汁と実を一緒なら、トーストしたパンにのせたり、フロマージュブラン、ヨーグルトにかけたり、焼き菓子やバニラアイスに添えるのもいい。きっとほっぺがずり落ちる。
このコンフィチュールは、煮汁をゼラチンで固めて ”フレジエ” の天井を赤く染め、実をのせて飾るためのものだった。 |
思い出すだけでも。。。
張り裂けるような思い
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卵焼きと分離クリーム ~ 夢にしたくない [甘いもの]
「私はいちごです!」
そんなケーキが作りたかった。
こんな美しいいちご見たことない。そのまま食べておいしいものは、手をかけてあげれば、もっともっと美味しくなる。そんな気持ちになったいちご。
私はいちごです。
果物はナイフでカットすると劣化が始まる。ずっと美しく、おいしいままでいて欲しいから、フランボワーズに浸けておいた。
そして、私は「いちご」です! と、主張するケーキを作りたかった。
卵焼きを焼いた。
ずっしりと重い生地。焼いている時から、卵焼きの臭いがプンプンしていた。
そして、
クリームとバターをまた分離させることに成功した。
ぶどうの季節までに、早く「乳化」のコツをつかまなければならない。
また泣いてしまった。
でも、来年また「私はいちごです!」を作りたい。
フレジエ。
ぜったいに成功させ、ほっぺがずり落ちるくらい、感動する「私はいちごです!」を作る。
追記:
巨大な卵焼きを食べるのは辛かった。オーブントースターでカリカリに焼いてバターを塗ったり、もう一度溶き卵に浸けてフレンチトースト風にしたりと。
分離したクリームは凍らせてから溶けかけのところを食べるとおいしい(?)のは知っている。しかし、量が半端じゃない。う、うっ。。
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そんなケーキが作りたかった。
こんな美しいいちご見たことない。そのまま食べておいしいものは、手をかけてあげれば、もっともっと美味しくなる。そんな気持ちになったいちご。
私はいちごです。
果物はナイフでカットすると劣化が始まる。ずっと美しく、おいしいままでいて欲しいから、フランボワーズに浸けておいた。
そして、私は「いちご」です! と、主張するケーキを作りたかった。
卵焼きを焼いた。
ずっしりと重い生地。焼いている時から、卵焼きの臭いがプンプンしていた。
そして、
クリームとバターをまた分離させることに成功した。
ぶどうの季節までに、早く「乳化」のコツをつかまなければならない。
また泣いてしまった。
でも、来年また「私はいちごです!」を作りたい。
フレジエ。
ぜったいに成功させ、ほっぺがずり落ちるくらい、感動する「私はいちごです!」を作る。
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追記:
巨大な卵焼きを食べるのは辛かった。オーブントースターでカリカリに焼いてバターを塗ったり、もう一度溶き卵に浸けてフレンチトースト風にしたりと。
分離したクリームは凍らせてから溶けかけのところを食べるとおいしい(?)のは知っている。しかし、量が半端じゃない。う、うっ。。
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