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いくら ~ 走りの筋子で走り書き [鮭]

走りの筋子はとてもやわらかくて繊細です。筋子を手で持っただけでも、ヤワイってわかる。


秋にしか食べられないものの一つ、生秋鮭、筋子、鮭の白子、そして自家製のいくら。

いくらは年中売ってますが、筋子は今しかない。
いくらは自分で漬けると、売っているいくらは、どうしてこんな油っぽいの? しょうゆ臭いの? 出汁(化学調味料)が利きすぎてるの? プチプチっていうより「ブチブチ」噛みしめるほど硬いの? ぬるってしてはっきり言って臭いよ! って、食べたくなくなります。たとえ、寿司屋のいくらの軍艦巻きでも同じです。油(脂)臭い。

自分で漬けたいくらは、どんな寿司屋にも負けない。
なかでも、出始め、走りの筋子で漬けたいくらは、口に含んだら噛みたくなくなるほど、やわらかく、繊細で、デリケートで、美しいおいしさです。


走りの筋子は ”ぬるま湯” なんかでほぐそうなんて思っちゃいけません。やわらかい皮が弾けてつぶれます。
できたら、塩だけで水にも浸けずに、手で優しくほぐします。
どうしてもほぐれなければ、海水の濃度の塩水の中でほぐす。優しく、優しく。

走りの筋子は皮がやわらかくて優しい。味も染み込みやすい。だから、しょうゆは控えめに。

旬のものは最盛期を迎えると安くなります。でも、出たばかりの頃は高い。
筋子は今、高い。
そんな筋子は、たとえ、30分かけてでも、手で精魂込めてやさしくほぐし、漬ける味は最小限にとどめること。

今しか味わえない、自家製のいくら。食べられるうちに、3、4回作ればいい。それぞれ、作り方、漬け込む味は変える。そうすれば、短い ”旬” の間でも、違ったおいしさが味わえる。


今年、1回目のいくら。ぬるま湯、水の中には浸していません。ほぐしてタレに漬けるまでに40分かかった。
タレは焼酎3・みりん2・たまりしょうゆ1に昆布。
漬けてから2日待ち、ひと口食べて、秋になったのだなぁって、じんわりと、舌と胸と心で感じた。


他人のレシピなど気にせず、信用せず、自分で旬、季節の移り変わりを感じられる作り方で作る。気持ちの問題です。


PS:ひとりで筋子を塩だけで丁寧にほぐしながら写真を撮るのは無理でした。終盤の筋子なら適当にほぐして、どっぷりタレに漬ければいいけれど、そうはいきません。

塩だけして、水にも浸けずにほぐすのが無理なら、

・塩水の中でほぐす。
・塩水で皮や殻、汚れを洗い流す。

を、するといいです。ぬるま湯でやっちゃダメ! やわらかい筋子はぬるま湯に浸けると、”白く” なり、弾けてつぶれます。
そして、臭いいくらになりやすくなります。

ぬるま湯に触れさせなければ、白くなりません。臭くなりません。硬くなりません。

この季節しか自家製いくらは作れない。冷凍はできるけれど、家庭用冷蔵庫じゃ、2、3ヶ月の保存が限度。

今のうちに1年分のいくらを食べる。
いくらは手間がかかるだけで、作り方は簡単。
売っている ”臭い” いくらにしない ”コツ” は、最初の塩と漬ける前の塩で水分(臭み)抜きです。

もう、売ってるいくらは食べられませんよ。


作り方、写真を直したいけれど、、、去年の記事
・いくら 出始めの筋子を使ってしょうゆ漬け
・いくらのしょうゆ漬け ~ 9月中頃の筋子で
・いくらのしょうゆ漬け ~ 10月に入ってから


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