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さんまの塩焼きの食べ方 ~ 頭も骨も食べる [さんま]

さんまの塩焼き、おいしいワタを食べるのは当然ですが、頭と骨は?

一匹100円もしないさんまに喜んでもらえるよう、最高の食べ方をしてあげたい。そんな気持ちになれますか?
私の魚調理の教科書「釣魚料理図鑑」に、サンマの塩焼きの食べ方があります。

-----引用始め-----
...箸で身をほぐして食べる人もあるが、これもサンマの味を知る者にはいただけない。サンマは、内臓と身肉と骨とを「一緒に食べて」こそ、その真価を発揮する。...
P.261
-----引用終わり-----

著者の西潟正人さんは本の中では、さんまを炭で焼かれてますが、家庭じゃ、しかも室内じゃ無理なので、グリルで焼きます。フライパンやオーブンでも焼けるけど、「塩焼き」として食べるには、直火じゃないといけません。
さんまの骨はさほど太くないので、注意して食べれば ”食べられる”。
鯵やホッケの干物は、私はよく、弱火でじっくり焼いて、骨も食べます。旨い。さんまの干物でも同じ。
しかし、生さんまで骨も? それも、内臓と身と骨を全て同時に、モグモグして食べる。これはしたことない。
さんまの頭は苦いですが、私は好きなのでいつも食べる。「さんまの炊き込みご飯 ~ ワタも使って」の記事を書いた時も食べた。旨い。西潟さんは頭はお食べにならないようですが、骨は食うみたい(笑)。

それでは、実践してみます。炭もあるけど、炭焼きする覚悟はない。そりゃあ、炭で焼きゃ、骨までじっくり火が通るでしょう。

干物のように弱火でじっくり焼いてみるか。旨みが逃げるだろうけど。
さんまの塩焼きの仕方は、ふつうなら、強火で短時間。強火でこそ、塩焼きの真価が発揮される。

まず、さんまの肛門を押して、きれいでないものを出す。さんまは食べたものをすぐに消化して、カスを外へ出してしまう。人間と違ってほんの数分だそうです。それだから、さんまのワタは食べられるのですね。


さんまに塩をする。


尻尾には化粧塩。そのため、尻尾は食えず、食後の皿に尻尾だけ残ることになる。


塩をしたら即座に焼き開始。弱火で!
私のガスコンロのグリルは両面焼きで、水は引かないタイプ。オートグリル機能もありますが、使わず弱火で焼く。
何分焼いたかなんて計っても覚えてもいません。ジュージュー焼ける音、焼けた表面を見て判断します。さんまは脂がすごいので、脂が焼けてはじけるポンポンする音と、香ばしいさんまの香りが漂います。20分は焼いたかな。骨まで食えるさんまになったかどうか...
焼けた。


ねじ曲げフォークの紹介。
焼き魚、煮魚の時に便利なねじ曲げフォーク、2本作っておくと便利です。これだけ曲げてます。

グリルの焼き網の間をすり抜け、魚を底から持ち上げることができる。焼き魚はもちろん、煮魚をすくい取るのってなかなか難しい。魚の身をくずさず持ち上げられる、ねじ曲げフォーク。ぜひ、要らないフォークを2本曲げてください。魚だけでなく、日本人流ミートフォーク、コックフォークな使い方にも便利です。

大根おろしを添えて、しょうゆをたらす。
Tips1

頭ごとガブッといくと、固い首の骨に当たり、口の中を怪我するので、頭はちぎります。
まず、頭をいただく。

さんまの頭の味、旨い。

一番旨い内臓と身、今日は骨も一緒にいただく。

うまっ! 堪らない。
サンマは、内臓と身肉と骨とを「一緒に食べて」こそ、その真価を発揮している。西潟さん、ありがとうございます。骨は食えます、いえ、「一緒に食べて」、さんまの真価に出会えました。
骨なんぞ、痛いなんて気にしなくても、モグモグ食べられました。これぞ、サンマ!

尻尾の方の骨は強靭です。心して、身と一緒にいただく。


残ったのは尻尾だけ。


さんまの真価が発見できた。食われたさんまも、さぞ、喜んでいることでしょう。
ごちそう様でした。
さんまの塩焼き、身をほぐして食べようなんて思わなくていい。どうしたら身がほぐれやいすかとか、塩をして何分おくかとか、火加減は強火か弱火かなんて考える必要など、全くない、サンマの真価が発揮できる食べ方だった。弱火でじっくり焼いてもさんまはさんま、旨かった。
サンマを知らずに死ななくてよかった。

あまり、気持ちの良い話ではありませんが、さんまの塩焼き食べる時、内臓にオレンジ色のひも、見たことありませんか? それは虫です。

-----引用始め-----
...焼けたサンマの内臓にだいだい色の糸くずのような虫を見つける。これはアニサキス線虫のような悪さをしないし、半生で火が通っていなくても心配ない。みんなまとめて胃袋に収めれば、サンマだって満足している。
P.263
-----引用終わり-----

こんな感じで、この本、虫に詳しいです。魚を捌かない人にもぜひ読んで欲しい。



Tips1
大根をおろす時、皮は剥きますか? 剥かずにおろすと水っぽくなりません。大根の皮はおいしいので、ぜひそのままおろしてください。

ただし、大根の下の方だと辛いから、当然、下の方の皮はもっと辛い! どこをおろすか、辛いのが好きかによります。頭の方なら辛くない。皮ごとおろすと水っぽくなりにくいのは確かです。

銅の卸金を使っていますが、竹でできた鬼卸し器などでも、同じかどうかは不明です。
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